あなたは購入するモノの産地に拘りますか?
野菜や肉など、食品をスーパーで購入する際には、国産を中心に買いますか?家電製品の場合は?車だったら?やっぱりmaid in japanだと安心しますか?それともこだわりませんか? maid in chainaだったら?

食品に関して言えば、ブラジル産の鶏肉不正が問題になりましたが、以前も中国でマクドナルドの緑色の鶏肉がショッキングな映像として流れました。
このイメージは強力で、体に入れる食べ物だから安心できるものを食べたいという方は多いかと思います。
・・・とここまで書いて。
日本向けのお墓の生産国は、日本と中国とインドです。他の食品や製品と比較すると、インドが特徴的で異色ですが、世界的にも有名な石の産地で、加工技術も発達しています。
基本的に有名な石材産地と技術力のある加工地はセットであります。中国の福建省も世界有数の石材産地です。
墓石もご多分に漏れず他の製品と同様、国産墓石は高額になります。中国産墓石とは御影石の種類によりますが、10倍以上の価格差があることもあります。
なんで価格差がつくかと申しますと、元々の石の希少性もありますが、大きな要因として人件費が違うからです。






ただ価格差がありますし、個人の判断に委ねるといったところだと思います。
この記事では、消費者が産地の石種を検討しやすいように日本と中国とインドのそれぞれの産地の特徴をまとめてみました。
ちょっと裏話的なことも書いていますので、お墓に利用する御影石を決める際に利用してみてください。
[ad#co-1]
目次
日本向けお墓生産の主要3ヶ国の特徴
日本のお墓の産地の特徴


茨城県産稲田石 採掘場
日本には、数多くの御影石の産地があり、中でも茨城県真壁・愛知県岡崎・香川県庵治は日本の三大石材産地と呼ばれています。戦後、高度経済成長時には墓石が飛ぶように売れ、石材産業も大いに発達しました。
ところが、中国産の安価な墓石が輸入されるようになり、次第に凋落の一途を辿ることになります。現在でも墓石の加工は続けていますが、どちらかというとどうしても国産墓石が欲しいという方向けで、ブランド力を頼りに販売しています。
それだけにキチッと高品質なお墓を提供することを重視しています。国産墓石は品質のハードルが高いんです。
国産墓石の長所
- 高品質で加工精度が良い
- 短納期(一部高級石材を除く)
- 日本人がつくる安心感
国産墓石の短所
-
- 高額
- 色や模様の選択肢が限られる
- ブランド石でも見た目でわからない
国産墓石は、他の日本製の製品と同様に高品質なイメージがあり安心感を持たれる方が多いようです。
お墓は、ご先祖様やご家族のいしずえとなるものですし、日本製のお墓で永眠させてあげたいという方は一定数いらっしゃいます。
私の勤める羽黒石材工業では、国産墓石を加工していて石材店向けに卸していて、インターネットの注文のみ茨城県内に限り小売価格で販売しています
ネットから問い合わせをいただく方は、よく調べるられる方が多いです。価格はもちろんですが安いだけでなくて『心からの満足のできる商品』を求められる傾向にあります。






お客様の『なるべく安く良いお墓が欲しい!』という気持ちに答える工夫をしていくべきです。


[ad#co-2]
中国のお墓の産地の特徴
中国の福建省は、有名な御影石の産地でもありますが、世界中の石が集まってくる『世界の石の工場』でもあります。日本の墓石加工工場とはスケールの違うでかい工場が立ち並んでいます。
現在、日本向け墓石の8割は中国産が占めるといわれ、日本のお墓は中国なしには語れなくなってしまいました。
加工工場によって品質に差が大きいのが特徴で、優秀な石工を抱えて日本にも負けない高品質なお墓をつくる工場がある一方で、石の表面を着色して誤魔化すような工場も多くあります。
コツコツ真面目な職人肌の日本人と商売っ気が先に立つ中国人の性質の差もあります。
中国産墓石の長所
- 安い
- 世界中の石(日本も含む)を扱いバラエティに富む
- 国産と同じ価格で大きくて豪華なお墓がつくれる
中国産墓石の短所
-
- 品質にバラツキが多い
- 産地偽装や誤魔化しがある場合もある
- 旧正月(春節)の前後1カ月くらいの期間は操業停止
一時期、日本向けのお墓が最盛期の頃は、羽振りがよくて、どんどん工場をつくって生産能力を増やしました。
しかし、2005年をピークにして需要は減り続け、特に消費税増税やリーマンショックぐらいを境にして、勢いを増しています。
005年には117万トンも中国から輸入していたのですが、2016年には半分ぐらいになってしまいました。
墓ばなれなんて、マスコミでも騒がれていますが、お墓の需要の減少が凄い勢いですよね。少子高齢化や核家族化がすすみ、家という単位から、核家族、そして個人へと変化してきています。
更に日本の先行きは不安でいっぱいですし、皆、将来が不安なんだと思います。高額商品であるお墓の購入に二の足を踏む人が増えてきているということです。
そんなこんなで、生産過剰になった中国の石材加工工場は、日本の墓石市場の変化もあり大変なことになっています。
毎年30~50社は工場を閉めています。その為にダンピングが起き質の悪い墓石も市場に多く出回っています。



中国産墓石は安く提供するために生産性を重視し、薬品を用いることがあります。


インドのお墓の産地の特徴


インド産クンナム 茨城県産稲田石のお墓
インドは世界でも珍しい黒御影石が多く採れる産地であり、日本でも墓石として重宝されてきました。石造や石材建築を昔からつくってきたこともあり、お墓の加工技術もしっかりとあります。
日本にも福島県産の浮金石や中山石という黒御影石がありますが、インド産の黒御影石はより黒いのが特徴です。
インド産墓石の長所
- 黒御影石が採掘される
- 水を吸いにくい石が多い
- 加工精度が良い
インド産墓石の短所
- 価格はそこそこ高い
- 生産能力が中国のようにあるわけではない
- かなり遠いために納期が3カ月先とか
インド産の御影石は、中国産と比較すると値段は高くなります。国産の価格のこなれた石種と同じぐらいですね。
インドは墓石の加工技術も優れているのですが、中国のように石材加工工場の生産能力があるわけではなく、距離が遠過ぎるので納期がかなり先になります。発注してからお墓が建てられるまで半年スパンでのんびり構えるぐらいの余裕は欲しいところです。
そういったことから、インドの石は、中国に輸入されて加工されるケースの方がずっと多いです。日本でも中国産の石種を加工することはまずありませんが、インド産を加工することはあります。



[ad#co-3]
まとめ
あなたのお墓は価格重視!それとも品質?産地の長所と短所を紹介!ということで、記事を書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?
日本・中国・インド、それぞれに特徴がありますが、私個人的には、予算が許すのなら国産墓石がおススメです。



ごもっともです。でも、毎日職人さんが石を加工しているのを見ています。
お墓の加工って大変な作業なんですよね。石を磨くのだってきちんとツヤを出すのは本当に大変な作業なんです。技術力はもちろんですが、地味で根気がいるんです。
信頼できる職人のそんな姿を見ていると、自然と勧めたくなってきます。最終的にお墓づくりは”人”です。
機械化も多少すすんではいますが、今でも人の腕に頼る部分が多いのがお墓の加工なんです。
1級お墓ディレクターなかのはこんな人ですよ。
こんな会社に勤めていますよ。
お墓についてご相談したい方はこちらにどうぞ。
いろいろとご相談したい方、@LINEもやってます。
[ad#line]
コメント