東北石材店の皆様が、茨城の石材産地にガッツリ学びに来てくれました

茨城県石材産地 勉強会

街の石材店って、他の石材店がどんな感じで商売をしているのかあんまりわかりません。

それぞれに創意工夫をしていたりするのですが、近くの石屋さん同士で組合があってもライバルだったりで、どちらかというと閉鎖的な傾向が強い気がします。

 

ところが、最近、SNSの影響もあってか、勉強熱心な人たちが直接つながりを持つようになってきています。

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今回は、東北(宮城・福島)の石材店の若い5人の石材人の方々が、茨城の石材産地に学びに来てくれました。

皆さん、意識高い系の石屋さんです。

意識高い系というと、ちょっと小馬鹿にした感じに取られるかもしれませんが、そんなことを言っていられるような業界でもご時世でもないです。

 

なかのFacebook Twitter)がエスコート役で、加工の様子や採掘場を見学して、勉強会をさせていただきました。

5時間の間に、昼食を食べて、6箇所を巡るという弾丸ツアーでしたが、かなり内容が凝縮されたものになっています。

皆さん、ガッツリ学ばれ、徐々に熱を帯びてきて、夜の懇親会では石やお墓に対する熱い想いを爆発されていました。

 

茨城の産地で採掘や加工に携わる立場として、ご依頼があれば、このような企画は随時行っていきます。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

参考のためにスケジュールや会議の様子などを紹介させていただきます。

 

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目次

茨城の産地の見学&勉強会の様子

いつも思うのですが、SNSで活躍をされている石屋さんは、目立ちたがり屋が多いです。

私も含めてですが(笑)

それだけ、日頃から仕事に向かいあい、発信したい情報があるということであり、実際にお会いすると胸に秘めた熱い思いをお持ちだったりします。

そんな中で、茨城を代表するSNS石屋である寺島さんの工房にお邪魔してきました。

 

ラストイシヤ、寺島真司

お昼の地元の美味しいお蕎麦を食べてから石材工房寺島寺島真司さんにお邪魔させていただきました。

石材工房寺島 鍛冶

やまと石まつりにて鍛冶をしている様子

寺島さんは、ラストサムライならぬ、ラストイシヤとでも言う人で、石工としての技術はもちろんですが、自分で鍛冶をやってしまいます。

タンガロイという硬質な合金が石材加工道具に採用されるようになってから、あまり鍛冶をする石屋は減りましたが、昔は寺島さんのように自ら火入れをしていました。

 

大抵の職人さんって、腕があっても言葉がぶっきらぼうだったり、説明が下手だったりするのですが、寺島さんはしゃべれる職人さんです。

自分の仕事について、工具の扱い方やコツについて、詳細に説明をしてくれます。

寺島工房 見学会

見学会で寺島さんが説明をしている様子

今回、集まってくれた宮城と福島の石材店の皆様、中国産墓石が全盛で、ほとんどが組み立てるだけの石屋が多い中、今でも自分たちで加工に携わっていられます。

中には、自分の代になって石材加工を復活させたというしびれる話もあって、私も感動したのですが、それだけに相当熱心に見られていました。

寺島工房 見学会

 

茨城の厦門(アモイ)木本石材

「厦門(アモイ)だ!」

木本石材に着いた、東北の石材店の皆さんの第一声がこれでした。

アモイは中国福建省にある世界最大の石材産地なのですが、巨大な灯籠や石仏が並ぶ様子が、まるでアモイのようだということです。

㈱木本石材は、茨城の産地でも最大級の展示場を持つ石材問屋で、ここに来れば大抵のものはそろいます。

Googleストリートビューで見ると、スケール感がわかりやすいかと思います。

便利。

東日本大震災の際には、これらの灯籠や石仏がドミノのように倒れてしまい、燦々たる状況でした。

月日が流れるのは早いなぁと感じます。

 

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燃え上がる勉強会

茨城県石材産地 勉強会

弾丸ツアーのため勉強会の時間は、1時間しか取れませんでした。

だから、なるべく中身の濃い時間にしたいと、ハイペース勉強会にしました。

今回、集まっていただいたのは厄年アラフォーの私よりも若い石材人の方々で、問題意識も危機感も高いです。

今後の墓石業界が直面する危機や問題点を洗い出して、それぞれの取り組みを発表していくというスタイルを取りました。

 

激アツでした。

 

勉強会の場所は、こちら私の実家のパン屋の喫茶スペースです。

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勉強会の内容に関しては、ここで触れると3万文字でも収まらないのでやめときます。

 

羽黒石材工業の石材加工工場&石山見学

各15分程度の滞在になってしまいましたが、私が務めている羽黒石材工業の石材加工工場と稲田石の採掘場を見学しました。

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本来であれば、マッタリと時間をかけて自然も楽しみながらやりたいところです。

 

稲田石の歴史と中身を知る「石の100年館」

JR水戸線の稲田駅に併設されている石の100年館。

17:00終了の20分前に滑り込みました。

館長の河野さん慌ただしくてスミマセン。

 

石の100年館は、稲田石の歴史と中身を知ることができる稲田石マニア垂涎のスポットです。

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宮城と福島の石材人の皆様にも「稲田石っていいな~」としみじみと言っていただいたのが嬉しいです。

あくまでスケジュール上の理由ですが、終盤に掛けての怒涛の稲田石ラッシュが功を奏したのかもしれません。

皆さん、買ってください(笑)

 

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まとめ

東北の若手石材人の皆様の茨城石材ツアーは、2日間にまたがって行われ、2日目は、茨城県那珂市にある櫻井石材店櫻井隆夫さんにバトンタッチしています。

櫻井さんもSNSを中心に活躍されている方で、字彫りの技術を追求されています。

また、接客やアフターサービスで学ぶべきところが多い石屋さんでもあります。

 

夜には水戸で、櫻井さんと、河野石材店河野誠さんを交えて懇親会を行ったのですが、ひどく盛り上がりました。

そして、今後も情報交換を定期的にしていくと誓い合いました。

今回集まった石材店の皆さんの試みは、それぞれがノウハウだったり宝石のようなものだったりします。

それを惜しげもなく教えてくれる姿に、震えました。

 

なんか、最近の墓石業界は、茹でガエル状態にあるような気がしています。

『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。

すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』

およそ人間は環境適応能力を持つがゆえに、漸次的な変化は万一それが致命的なものであっても、受け入れてしまう傾向が見られる。

例えば業績悪化が危機的レベルに迫りつつあるにもかかわらず、低すぎる営業目標達成を祝す経営幹部や、敗色濃厚にもかかわらず、なお好戦的な軍上層部など。

wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%B9%E3%81%A7%E3%82%AC%E3%82%A8%E3%83%AB

気づいた時には、遅い。

飛び跳ねていかなアカンのかなと感じています。

 

今回参加していただいた石材店の皆様

宮城県角館市岡田石材店岡田泰幸さん。

宮城県仙台市みかげ家岡崎賢治さん。

宮城県黒川郡大和町菊新石材店の菊池洋名さん。

福島県二本松市ミナト石材湊和也さん。

福島県伊達郡国見町八巻石材工業の八巻広史さん。

皆さん、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

中野良一のアバター 中野良一 羽黒石材工業㈱営業部長

1級お墓ディレクター・1級土木施工管理技士
見に見えない存在であるご先祖を「見える化」した【いのちの積み木】→http://senzo.inotinotsumiki.com 雪のように白くてキレイな【淡雪五輪塔】のプロデュース。

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