私が経験した東日本大震災では、耐震施工をしていなかった多くのお墓が倒れ、欠けたり割れたりしました。
大きな破損を修復するのは無理なのですが、小さい部分なら補修材でほとんど分かりにくくすることができます。
また、最近は建築リフォームが増えてきて、解体する際にちょっと石が欠けてしまうことがあります。
そんな時に便利なのが、石の補修材です。
勉強会では4つのテーマについて検証しています。
何の補修でもそうですが、欠けたり割れたものを補修するのは、かなり難易度の高い仕事です。
建築でちょっと欠けた石を補修する場合に、専門業者に頼めば見た目でわからなくぐらいキッチリと施工してくれますが、金額が高い。
でも、石の鉱物の複雑な模様も再現していたりして、高いのも仕方がないと思えるのです。
アケポックスは、そんなプロの補修屋さんが使用している商品になります。
けっこう便利なグッズだと思うので紹介させていただきます。
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目次
ドイツの石材補修材「アケポックス5010」
ドイツの化学力を駆使して作ったかどうかわかりませんが、イメージとしては、しっかりと補修ができそうなアケポックス。
アケポックス5010
■エポキシ樹脂系補修剤
■チューブ入りペースト状
■容量 主剤300g:硬化剤150g
■表面硬化:20~30分 完全硬化:約4時間
主剤と硬化剤を2:1で混ぜ、専用の着色ペーストを混ぜて石の色に近づけて使用できます。
クイックメンダー等の接着剤に比べ硬化時間が遅い分、耐久性・耐候性に非常に優れています。
硬化後研磨可能ですので、艶のある石の補修に最適です。参照元:プラスダイヤ
一般的には石材補修というと、接着剤であるクイックメンダーを使う石材店が多いと聴いています。
実際に私が勤めている羽黒石材工業でもクイックメンダーを使用していて、大理石の粉とタバコの灰を混ぜて稲田石の補修に利用しています。
あれ?企業秘密だったかな?
このアケポックスは、耐久性・耐候性に優れているというのがいいですね。
研磨もできるので、硬化後に艶を出すこともできます。
どの程度の大きさの欠けまで修復できるの?
それでは、実際に石の補修をしている様子を見ていきましょう。
まずは、実験材料となる石の用意。
補修をするために欠けをつくります。
割り過ぎた(汗)
欠けが大き過ぎると補修が効きません。
あくまでも欠けの補修ができるのは、小さな欠けであることをご了承願います。
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石材補修材「アケポックス」での補修の様子
気を取り直して、小さな欠けの補修を開始。
勉強会に参加した石材店のメンバーが思い思いに補修をしていきます。
もちろん私も練り練り。
主剤と硬化剤と8種類の色ペーストを混ぜ合わせることで、石の色味を作りあげていきます。
これが中々難しい。石屋だけど色ペーストを混ぜて石を再現することが難しい。
色ペーストを少しづつ混ぜながら調合。
試しに塗ってみます。
う~ん、どうだろう?
色味は何となく近づいたような気がしませんか?
ただし、花崗岩はゴマ塩模様なのですが、ゴマ感がないですね。
混ぜ合わせると単色になってしまうから仕方がないのですが、乾いたら、研磨をして筆でチョンチョンと黒を足して仕上げていきます。
今回の勉強会では、硬化までの時間が取れなかったので、ここで終了です。
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まとめ
ドイツの石材補修材「アケポックス5010」を実際の補修の様子を踏まえて説明してきましたがいかがでしたでしょうか?
実際の完成したところをお見せできないので、思いっきり消化不良感があると思います。
ドイツの信頼できる商品なので、大丈夫なはずです。
説得力がありませんね(笑)
でも、プロの補修屋さんも御用達の補修剤なのは確かです。
プロの補修屋さんに1度だけ依頼したことがありますが、凄いんですよね技術が。
色味のバランス感覚がわかっていて見事に調合してピッタリの色に合わせます。
細かい石目もバッチリで、補修箇所を知っていてもわからないレベルです。
ただし高額。
そこまでの仕上がりは石屋とはいえアマチュアなので無理ですが、言われなければ気づかないレベルには補修ができると思います。
ということで、墓石や建築石材の補修をしたい場合には、アケポックスがおススメです。
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