
何でもいいから安くお墓をつくってよ。



地球の地表は岩石で覆われています。
その辺に当たり前のように転がっていますし、簡単に利用できると思われるかもしれません。
ただ、お墓の用途に利用できる品質を有している石って限られてくるんです。
石に微細なクラックが入っていたり、石の模様が不均一であったり、サビが出たりすると利用できません。
また、屋外なので、酸性雨や紫外線など、場所によっては塩害に強い石を選ぶ必要もでてきます。
そういった条件の石を探すのって、地球上を石が覆っていたとしても大変なんです。
この記事は、
- もしかしたら私のお墓の担当をしている石材店がボッタクリではないか?
- なんでお墓ってこんなに高いの納得できない!
- お墓に利用される石がどのように選ばれているのか?
を知りたい消費者向けの記事になっています。
お墓に利用する石は、実はとても価値のあるものなのです。
知っていただくことで、お墓に愛着をもち、大切にすることにもつながっていきます。
目次
地球は岩石で覆われているから取り放題では?
皆さん地球の表面を覆っている岩石の層「プレート」ってご存知でしょうか?
プレート(英: tectonic plate)は、地球の表面を覆う、十数枚の厚さ100kmほどの岩盤のこと。リソスフェア(岩石圏)とほぼ同じで、地殻とマントルの最上部を合わせたもの。
プレートは、地球内部を対流するマントルに乗ってそれぞれ別々の方向へ動いていいます。
そのため、プレートどうしの境界では、広がる境界、狭まる境界、ずれる境界の3つのパターンが生じます。
境界がぶつかる境目では、歪みやズレが起こり解消するために地震が起こるのは大くの方が知っていることだと思います。






確かに、石なんてその辺りにコロコロ転がっています。
それだけにお金を出して購入することになんとなく不満が起る気持ちもわかります。
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お墓に利用する石の価値を説明するのは難しい
消費者と石について話していると「石はよくわからない」という方が多いです。
実際、身の回りに溢れていて価値を感じにくいのだと思います。
「どの石を見ても同じに見える」という方もいらっしゃいます。
我々プロは、毎日石を顔を合わせて見ているので、区別がつきますが、一般の消費者からしたら見分けがつきにくいです。
余計に、お墓に利用する石の値段って、こんなに高いんだろう?と疑問に思われるのも仕方のないことです。
これがダイヤモンドだったら話は別ですよね。
希少性が高く値段も高価になるのは誰でも知っています。
実は、お墓に利用される石もダイヤモンドほでではないけど、希少性があるんです。
地球上に石は多々あれど、現在、お墓の用途に利用されている石となると150種類程度しかありません。


多くの石山が開発されてきましたが、多くが閉山してしまいました。
現在も残っている石山は、それだけで優秀な石を採掘しているということになります。
石山の開発は大変
茨城県笠間市にある稲田石の採掘場です。
動画が全てを物語っていまが、これだけの開発をするのには相当なお金が掛かります。
硬いけれど、割れやすく繊細な石を上手く切り出すのは、大変な仕事です。
更に、苦労して採掘したからと言って全ての石が利用できるわけではありません。
同じ石の種類でもセレクションがある
また、同じ石の種類だからと言って、全てがお墓に利用できるわけではありません。
その中でもセレクションがあります。


お墓に利用されている石は、選びに選びぬかれたものなんですね。
石なんかどこにでもあって、お金を払うのがなんとなく納得できないかもしれませんが、実際には、とても価値のあるものなのです。
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まとめ
お墓を加工して提供する側として、石の価値を知ってもらいたいという思いもあり、今回の記事を書かせてもらいました。
”石”って軽くみられがちなんです。
ただ、お墓という大切なものをつくることに携らせていただく以上は、手を抜けませんし、それに相応しい”石”を選ばないとなりません。
石屋のエゴみたいな話にもなってしまいますが、その辺を少しでも知っていただけたら嬉しいという気持ちがあります。
石の良さと価値を伝えるのって、ブログをこれだけ書き続けていても難しいです。
この記事でも少しでも伝わるかどうか疑問ですが、せっかくお墓を建てていただくお客様には、お墓を大切に想っていただくためにも石の魅力を伝えていきたいと考えています。
「あなたのお墓に利用している”石”は、とても価値のあるものなんです。」
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