茨城県は全国でもトップレベルに墓石を販売する石材店が多い県です。
その為に首都圏を中心に、激安価格でお墓を売っている石材店でも二の足を踏むのが茨城県なのです。
茨城県は昔から、日本有数の墓石生産地だったのですが、中国産墓石の台頭により、かなりの数の石材店が廃業しました。
だけど、まだまだ経営を続けていらっしゃるところも多いですし、生きていくためには多少価格を下げても仕事を取らざるを得ないという実情もあるのだと思います。
また、石材問屋の数が多いのも特徴です。巨大な在庫を抱える商社が並びます。
以前、福島の石材店の皆様が茨城県に研修に来てくださった際に案内させていただきました。
だから他県から茨城でお墓を建てようと思っても、価格で負けてしまうことが多いんです。
かと言って、消費者にとって良いことかというと、単純にそうも言えない事情もあります。
それでは、茨城県のお墓の価格情報!日本でも一番の激安相場?値段の理由に迫る!をお送りします。
それにしても当時の私は、かなり強い口調でブログを書いていたんですね(笑)
目次
茨城県は墓石販売店が多い!
茨城県は日本有数の石材産地
茨城県は、昔からの石材産地で、現在の桜川市から笠間市にかけて真壁石・稲田石・羽黒糠目石などの有名な石種が採掘できます。
これらの石種は、なだらかな山脈にあり比較的採掘が容易で、かつ、首都圏に近いという好立地から全国でも有数の石材産地として名をはせました。
高度経済成長期には波に乗り、首都圏を中心として全国向けに、墓石をどんどん加工して出荷していました。
茨城県のお墓は売れに売れて、好景気に沸いていたそうです。
中国産墓石の台頭により縮小する茨城県の加工業
ところがそんな時代はいつまでも続きませんでした。中国産墓石の価格の安さに押され、石材産地としてお墓を加工していた茨城県の石材産業は、衰退の一途をたどることになります。
数多くあった茨城の石材店は、かなりが倒産や廃業に追い込まれ、残った石材店も墓石の加工を自社でするのではなく、中国産墓石を購入する商社や小売店に鞍替えしました。
現在では、茨城県で国産墓石を加工できる石材店は数少なくなりました。
そんな中でも私が勤めている羽黒石材工業は、昔ながらに日本製のお墓をつくる技術を維持して頑張っています。
中国産墓石の価格が高騰し、国内加工との差が無くなってきています。
ハッキリ申し上げますと、今の相場であれば国産を購入した方がいいです。
だけど、国産墓石を扱わなくなって久しい石材店の多くはツテがなく嫌がるでしょう。
それだけ中国産墓石に慣れ親しみ過ぎているからで、中には国産墓石の低品質をうたう石材店もいます。
そこに関しては、お客様の眼で直に確認をしてくださいとしか言いようがありません。
ただ客観的な事実として言えることは、「国産墓石が品質が悪くて売れるのだろうか?」ということです。
現実は、逆です。国産だらかこそ品質要求が厳しい。
当たり前です。高いのだから。
それが高かった。という過去形になってきています。
つまり相対的に国産墓石がお買い求め安くなっているということです。
そして国産墓石を加工できる日本の工場は、石の産地であった茨城県でも数えられる程度しかありません。
羽黒石材工業では、堂々と石材加工工場をオープンにしています。
私たちは、自分たちの眼が届くところで安心できるお墓づくりをしています。
いつでも誰でも見ることができますし、前もって予約いただければ私が品質に関して丁寧に説明します。
今でも茨城県は墓石販売店が多い!
そんなこんなで茨城県で墓石を扱う石材店は、かなり減りました。
それでも茨城県の石材店の数は、全国的に見ても割合としてはかなり多いです。
なのでお墓の価格が値崩れしやすいのです。家族経営的な石材店が多いというのも理由として挙げられます。
私の知り合いで、東京で一番安いお墓を提供することを宣言している石材店がいらっしゃるのですが『茨城県でお墓を売るのはキツイ』とおっしゃっていました。
相見積になると、茨城の石材店は、かなり頑張って墓石の値段を下げてくるそうです。
石材店が多い茨城県は、それだけお墓の販売競争が激しいということなのでしょうね。
その中で中国産墓石の価格が高騰し、安売り勝負で経営を続けてきた石材店はじり貧になってきています。
また、その中で樹木葬や永代供養墓、合祀墓を選択する人も増えてきています。
それらも含めて総合的にプロヂュースをする墓石販売店が増えてきています。
この場合の墓石販売店とは、石材店だけでなく、葬儀屋や仏壇屋も含みます。
茨城県では、まだそこまでではないですが、コロナ禍の中で葬儀の規模が縮小され、困った葬儀屋が埋葬の分野に手を出し始めています。
茨城県での石材店の選定は慎重に
茨城県のお墓の品質に疑問も?
茨城県に墓石などの石材製品を扱う商社が多く、お墓の小売店も多い理由が何となくわかりましたでしょうか?
最近は、FAXやメールなどで、中国の石材商社から直接墓石の売り込みがあります。
日本の輸入商社を飛び越えてしまおうという話ですが、尚更、茨城県の輸入商社も厳しくなりますよね。
生活様式の違いにより、墓石の需要は少なくなり小型化してきています。
さらなる追い打ちが掛かる中で、激安戦争が続く。茨城県の石材店はその最前線にいるのかもしれません。
墓石に適さない石を販売する石材店も
墓石に使用する石種は数多くありますが、実際にはお墓として適さない石もあります。
儲かればいい主義で、兎に角、安い値段の墓石を購入する石材店も存在します。
特に、競争の激しい茨城県では、その傾向が強いかもしれません。
例えば、サビが出ることを、あらかじめ予想できるような石を平気で販売してしまうケースもあります。
安い原石をまとめ買いして、中国の加工工場に墓石として製品化させて販売をしていたようです。
原価を押さえようとした試みが、このような結果を招いたようです。
同じ石種でも、違いがあり、かなり品質に差があります。
例えば5%程度しか墓石にできない御影石の原石を30%50%と製品化してしまったらどうなるでしょうか?
お墓として提供する石は特に気を使い、色ムラ・キズなどの影響ができる限りないような厳選した原石で、お墓をつくるのが日本品質です。
お墓として出来上がってしまえば、素人目には区別がつきにくいです。
磨きが足りなくて、少々曇っていても、素人の消費者にとっては見分けがつきません。
お墓を売っている営業マンが理解していない場合もあります。
中国では、墓石に薬品を使用するケースが多いです。
というか、コロナ禍の中で中国墓石工場の管理が行き届かなくなり、さらに品質が低下してきています。
これは、中国産墓石を扱う商社の間での共通認識です。
優秀な営業マンほど、腐敗を知っている
この業界、世間が狭いんですよね。あこぎな商売をしていると、直ぐにわかります。
本当にびっくりするような話を聞くこともあります。
私の知る限り、優秀な営業マンで、お客様の為に良いお墓を提供したいと思う人ほど、そのギャップに苦しむようです。
営業マン時代は不審に思いながらも、会社員なので質の悪い墓石を高額に売っていた方が、独立して、良心的なお墓を販売するようになったり、お墓の相談サイトを開かれている方もいらっしゃいます。
茨城県で働かれていた方ではありませんが、富山県のお墓の営業マン、宮崎さんは、その代表のような方ですね。
以前は、大手の墓石販売店に努めていらっしゃいましたが、その中で、色々と汚い部分を見てしまい、消費者が適正な価格で良いお墓を購入できるようにアドバイスされています。
茨城県の話ではありませんが、全国的にみても墓石を扱う石材店が多いので、ひどいところは本当にひどいようです。
この辺りは各石材店のモラルの問題ですね。
御影石は素人には見た目で判断できません。
石材店が国産と言えば、国産だと思ってしまうものです。
それだけに出所がしっかりした、安心のできる石材店から国産墓石を購入することをお勧めします。
まとめ
茨城県は、全国でも有数の石材の産地で、墓石を全国に発送していました。
現在は、中国産墓石を扱う商社や、小売店が多くなりお墓の値段も安くなっています。
ただ、品質の悪い墓石も数多く出回っているので、例えお墓の値段が安いからといって安易に購入するのは問題もあります。
お墓の劣化は直ぐに現れませんが、数か月後にぼろが出る場合もあります。
近年、お墓ばなれが叫ばれていますが、業界の自業自得みたいな部分もあるかもしれません。
消費者に良質なお墓を、なるべくお求めやすい価格で提供することが、我々石材店の役目です。
また、せっかく茨城でお墓を建てることを検討するのなら、ぜひ茨城県産石種を検討してみてください。
国産墓石は、しっかりと原石から厳選して精度の高い加工を施します。
また、同じ文化で育つ日本人の石工が手がけるお墓は信頼できるものでもあります。
故郷の御影石でつくられたお墓は何よりもいいものですよ。
1級お墓ディレクターなかのはこんな人ですよ。
こんな会社に勤めていますよ。
お墓についてご相談したい方はこちらにどうぞ。
いろいろとご相談したい方、@LINEもやってます。
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