お墓のフォント(本当)の話・・・。
のっけからくだらないダジャレで失礼しました。
お墓に刻む書体は、世間に溢れているあらゆるものが利用可能です。
有名な書道家の先生に書いてもらってもいいし、自分で書いてもOKです。
ひらがなでも漢字でも、アルファベットでも問題ありません。
ただし、和形墓石は特にそうですが、文字の字体には、ある程度の決まりがあります。
あまり基本の形をはずしてしまっても奇妙奇天烈な感じになってしまうこともあります。
オーソドックスな基本の字体を中心にしつつ、ちょっと面白い変わり種も紹介していきます。
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目次
墓石に刻む言葉の書体の基本形
楷書(かいしょ)・行書(ぎょうしょ)・隷書(れいしょ)
楷書体(かいしょたい)
縦線が太く横線を細く、やや右肩あがりで一点一画がはっきりとした書体。
現代でも日常的に使用されている書体。
参照:印章事典
和型石塔の正面に刻む文字としては、一番ポピュラーなのが、楷書です。
癖がなく、スッキリしていて、字が映えます。
行書体(ぎょうしょたい)
漢字の書体の一。楷書の画をやや崩した書体だが、楷書より先に発生した。行書体。行。
参照:大辞林
流れるように線を続けて書いた行書体。
楷書よりも崩したい場合に合います。
隷書体(れいしょたい)
漢字の書体の一つ。小篆(てん)を簡略化・直線化したもの。
秦の獄吏の程【ばく】(ていばく)が作ったと伝える。
前漢の隷書は筆法が素朴で,古隷と呼ばれるが,後漢には,装飾性を加味した八分(はっぷん)が生まれた。
参照:百科事典マイペディア
中国の漢文を思い浮かべるような隷書体、独特の雰囲気があります。
基本的に、この3つが墓石に彫られる書体になります。
最もポピュラーなのは、日常的にもよく見かける楷書体になります。
行書や隷書も見かけますが、ずっと少なくなります。
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ネットでフォントを調べる
墓石に刻む文字の書体は決まりはありませんので、もちろん自由に選ぶことができます。
ゴシック体やこの記事の書体であるメイリオでもリュウミンでも問題ありません。
ネットでフォントを調べてみると多くの種類があります。
例えば、洋型墓石の正面に刻む文字として、人気のある絆(きずな)の文字
どうですか?かなり多いですよね。
『絆』一つとってもこれだけの種類があるんです。
探せばもっとあります。
ちょっと多過ぎるかもしれませんが、見慣れた絆から、かなり崩して象形文字のようになっている絆まで、フォントの違いにより全く印象が変わります。
デザイン性を求めて、こういった書体の中から探してみるのも、面白いですよね。
墓石に刻む文字を書道家に書いてもらう
パソコンの文字はどこか人工的で、人間の書とはどこか違います。
書道家の先生に依頼してお墓に刻む文字を書いてもらうこともあります。
こちらの書は、著名な書道家が東日本大震災で亡くなられた犠牲者を想って、魂を鎮めるために書いたものです。
この書のために、自身の髪を伸ばして切り、それを筆として書いたそうですが、迫力が凄いですよね。
かすれているところまで忠実に再現した彫刻職人の技術も素晴らしいですが、書に魂が吹き込まれています。
この書とパソコンの書体と比較すると全然違いますよね。
魂のこもった文字は、パソコンのフォントでは絶対に出せないものです。
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まとめ
墓石に刻む文字の書体は、自由です。
でも、和形墓石ならば、基本的に楷書・行書・隷書の中から選んだ方が無難です。
洋型だと、デザイン性を求めて様々なフォントを探すのも面白いかもしれません。
人工的でない、魂のこもった書が欲しいのならば、多少値が張りますが、書道家の先生に書いてもらう方法もあります。
また、ある方は、お孫さんに、かわいらしい『ありがとう』の文字を書いてもらっていました。
たかが文字だけど、されど文字で、文字一つとっても色々考えることができます。
こだわってみるのも面白いのではないでしょうか?
コメント
コメント一覧 (2件)
たまにWordの中からお選びいただくこともありますね。
Wordも何十種類(100くらいある?)もあるので、結構選ぶことが出来ちゃいます。
フランス語で彫った時には、やはり英文系のフォントにしました。
Wordも結構便利だったりします。
Word・excelもそうだけどAdobe製品なんか入れるとフォントの数が選び切れないくらいどかっと増えます。
とくにこだわりがなければ、石屋に任せちゃった方がいいかもしれませんね(笑)