ディズニー・ピクサーの映画「リメンバー・ミー」を見てきました。
冒頭から泣きっぱなし。
仕事がら、亡くなった方、ご先祖様と向きあう機会が多い職業なので、「リメンバー・ミー」の設定からしてもう泣けてしまいました。
ほんと、家族は大切。ご先祖様も大切。
「リメンバー・ミー」は、1年に1度だけ他界した家族と再会できるとされるメキシコの祝祭「死者の日」の物語。
主人公の男の子ミゲルは、伝説のミュージシャンであるデラクルスのギターを手にしたことをきっかけに、先祖たちが暮らす死者の国に迷いこんでしまいます。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=106&v=2Q8h8hJvN4Aピクサーらしく、映像が素晴らしい、カラフルで息をのむ美しさです。
また、ラテン音楽が最高で、作品全体が、死者を扱いながらもメキシコらしく陽気で明るいです。
見ていた私も「リメンバー・ミー」の世界に迷いこみ・・・はまり込んで、最後は号泣していました。
ひいひいおじいちゃんとひいおばあちゃんココとの話は、もう泣なしに見ることができません。
映画館でも皆さん、体をふるわせて泣いていらっしゃいました。
そんな「リメンバー・ミー」ですが、映画では、先祖について学び、思い出すことの重要性について伝えています。
「興味深いのは、この映画の主な舞台は死者の国ではありますが、映画のテーマ自体は死ではなく、人生や家族、先祖を思い出す大切さ、そして彼らの思い出を賛美することにあります。
これは世界中の人々が共感できるテーマだと思います。先祖について学び、思い出すことの重要性が映画の主要テーマとなっているのです」
リー・アンクリッチ監督
映画を見て、
「あっ!自分のご先祖様を知らない!ミゲルみたいに知りたいな!」
と思われた方もいらっしゃると思います。
ご先祖様を学ぶことでハッピーになれることってあるんですよね。
日本には「お盆」や「お彼岸」という風習がありますし、ご先祖様をとても大切にする国です。
親やおじいちゃんやおばあちゃんに聴いたり、「お盆」にご家族と親戚でワイワイとご先祖様について語らったり、それでも分からなければ、先祖様のアーカイブであるお墓や菩提寺で調べることもできるのです。
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目次
メキシコの「死者の日」と日本の「お盆」との共通点
メキシコの「死者の日」では、マリーゴールドの花びらで死者を迎える道をつくります。
あの世から戻ってくる先祖の霊を迎える日本のお盆の「迎え火」に似ていますよね。
このようにメキシコの「死者の日」は日本の「お盆」と共通している部分が多々あります。
「リメンバー・ミー」の中では、「死者の日」に先祖が生きている家族の元にやってきて一緒に楽しそうに過ごしている様子を見ることができます。
生きている家族からは、先祖を見ることができませんが、先祖は年に1度の「死者の日」に会いに行けることを楽しみにしています。
お盆にご先祖様を迎え入れて、一緒に楽しく食卓を囲む日本の「お盆」と同じです。
「死者の日」は、陽気で明るくて賑やかですが、日本にも「盆踊り」があります。
盆踊りは元々、お盆の時期に集まってきた祖霊を祀るお祭りです。
ピクサーも映画を作る上で、しっかりと日本のお盆をリサーチしたそうです。
「世界中のさまざまな場所でどのように祖先を敬うかについてリサーチする中で、日本のお盆なども、先祖の人々の存在と彼らの偉業を重んじ、理解を示す大切な行事であることを学びました」
プロデューサー ダーラ・K・アンダーソン
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人は2度死ぬという重い真実
「リメンバー・ミー」の中では、人は2度死ぬという重い真実が語られています。
「人は2度死ぬ。1度は生物として。2度目は人から忘れられた時」
人々の記憶から忘れ去られた時に、本当の死を迎える。
映画の中で、ある死者が、生きている人に完全に忘れられて、死者の国からも存在が消えてしまうシーンがあったのですが、恐ろしく寂しい場面でした。
だから思い出を風化させず、世代を超えて伝えていくことが大切なのです。
「みんなが集まり、祖先のことを思い出す日本の『お盆』という風習。
私たちは、思い出を風化させないこと、家族の次の世代、またその次の世代へと思い出を生かし続けていくことが何より大切と考えます。
本作ではまさにそのことがテーマとなっています。
ある少年が彼の祖先のことを知り、そしてある秘密を知ってしまいます。
『リメンバー・ミー』は、あなたの家族を称え祖先を称賛する、とてもエモーショナルで、日本の皆さんにとってもとても特別な作品になると思います」
ディズニー/ピクサースタジオ チーフ・クリエイティブ・オフィサー ジョン・ラセター
>あなたの家族を称え祖先を称賛する
素敵な言葉ですよね。世代を超えた壮大なドラマです。
先祖を忘れずに、次の世代へと語り継いでいく、それがあなたの家族を称え祖先を称賛していくことにつながっていきます。
ひいひいおじいちゃん、ひいひいおばあちゃんについて知らない方が多い
「リメンバー・ミー」では、主人公のミゲルは、死者の国でひいひいおじいちゃんやひいひいおばあちゃんと共演をしています。
世代を超えた、生死も超えた家族の物語なのですが、実際にご先祖様に会えたら、どれだけ親近感が沸くことでしょう。
ひいひいおじいちゃんやひいひいおばあちゃんも無条件で孫の孫に当たるミゲルを愛しています。
ただ、これは映画の中の話で、当たり前ですが、現実的にはご先祖様には会うことができません。
だから家族の次の世代、またその次の世代へと思い出を語り継ぐことが大切なんです。
私たちは、皆さまに先祖について学んでいただくいのちの積み木プロジェクトという活動をしています。
その中で「ご先祖様シート」というご先祖様をだどって名前を書いていただくワークがあるのですが、ひいひいおじいちゃんやひいひいおばあちゃんまで遡れる方は稀です。
自分が物心ついてから生きていた方に関しては、顔もわかり名前も覚えているけれど、直接係わりのないご先祖様については知らない。
基本的に皆さん、ご先祖様について深く知らないんです。
私が思うのは、ひいひいおじいちゃんやひいひいおばあちゃんぐらいまでは、遡って自分の先祖をたどって欲しい。
普段、意識をしないからこそ、知らないからこそ、学んで欲しい。
先祖を知ると、心が温かくなります。
「リメンバー・ミー」のミゲルの家族と同様に、ご自身の家族の営みも脈々と続いているんです。
お墓やお寺はご先祖様のアーカイブ
親やおじいちゃん、おばあちゃん、親戚、いろいろな方に聴いてもご先祖様の記憶をたどることができない場合があります。
そんな場合には、実家のお墓や菩提寺を訪ねてみてください。
お墓やお寺で見ることができる過去帳には、ご先祖様の記録が残っています。
名前・没年月日・享年・戒名
不思議なことにご先祖様の名前を知っただけでも親近感が沸きます。
できたら家系図をつくるといいです。
また、戒名からその人がどんな方だったのかを推測することもできます。
戒名は、生前故人が就いていた仕事や故人の特徴などを鑑みてつくられているからです。
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まとめ
「リメンバー・ミー」は、先祖について学び、思い出すことの重要性が主要テーマの映画です。
私たちは、思い出を風化させないで、家族の次の世代、またその次の世代へと思い出を生かし続けていくことが何より大切になります。
主人公の男の子ミゲルは、死の国でひいひいおじいちゃんやひいひいおばあちゃんと共演をしましたが、皆さんにもその代までは頑張ってご先祖様をたどって欲しい。
ご先祖様を知り、学ぶことは、心が震える体験になります。
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