鉄筋加工。
一口に言いますが、奥が深いんです。
鉄筋を組むには、建築基準法に定められる、
いくつかの決まりがあります。
ちゃんとルールを守って、加工をするのは、
専門的な知識も必要で、案外難しいんですよ!
それでは、
【鉄筋加工の様子】を解説!継ぎ手長さや被り厚さを確保しましょう!
をお送りします。
目次
鉄筋の種類の解説!
丸鋼と異形棒鋼とは?
ツルツルで丸い鉄筋を、丸鋼と呼び、
線上の突起がグルグルとついているのが、
異形棒鋼になります。
鉄筋とコンクリートは、密着して、
一体化しなければ機能を発揮できません。
昭和初期までは、丸鋼しかありませんでした。
丸鋼は、見た目の通り、ツルツルで、
コンクリートとの密着が良くありませんでした。
異形棒鋼は、製鉄技術が発達してから、
利用されるようになり、
付着力は大幅に強化されることとなりました。
現在の構造物は、異形棒鋼が主で、
許容応力度が考えられており、
重要な部分で丸鋼は使えなくなっています。
解体してみるとわかりますが、
異形棒鋼は粘り強いです。
丸鋼は、鉄筋とコンクリートが比較的容易に剥離します。
溶接金網(ワイヤーメッシュ)とは?
溶接金網(ワイヤーメッシュ)とは、
丸鋼を網目状に汲んで溶接したものです。
基本的に、ひびわれ防止目的で使用するものであり、
重量の掛からない土間などに利用されます。
規格品と無規格品
同じD13㎜の鉄筋を利用したとしても、
鉄筋には、JISで定められた規格品と、
強度に劣る無規格品があります。
設計で指定されている場合には、
きちんと規格品を用いましょう。
また、規格品で同じ鉄筋でも、
SD345、SD295など、強度に違いがあります。
誤りのない鉄筋を用いましょう。
[ad#co-2]鉄筋加工の留意点
鉄筋加工の様子
写真は、SD345(鉄筋の規格です)
のD16mmとD19mmを加工しています。
鉄筋は定尺で5.5mあり、
重量は、D13mmで一本辺り、
5kgほどになります。
ビョンビョンしなって扱いにくいので、
鉄筋用の台に置きます。
そのまま、据え置き型の鉄筋切断機に、
流し、切っていきます。
この鉄筋切断機だと、
D13mm程度なら3本まとめて切断できる、
能力があります。
曲げ加工専門の機械もあります。
曲がりきらなかったり、
曲がり過ぎたり、思った通りの、
寸法のところで曲がらなかったり、
この曲げ加工がけっこう難しくなります。
鉄筋加工で気を付けること
鉄筋加工には、守らなければならない基準があります。
- 継ぎ手長さの確保
鉄筋と鉄筋を直線状で繋いで利用する場合、
鉄筋経の40倍を重ねなければならない。
(D13㎜の鉄筋だと52cmの接手長さ) - 被り厚さの確保
鉄筋をコンクリートの中性化から守るため、
コンクリートの外面から60mm程度の厚さを、
確保しなければならない。
継ぎ手長さは、鉄筋接合部の強度が落ちないように、
設けます。
また、継手部が一か所に固まらないように注意します。
被り厚さを確保できないと、
コンクリートの中性化により、鉄筋が早期にサビ、
爆裂現象の原因にもなりえます。
鉄筋をカタカナのコの字のような、
両アンカーに加工する場合、
被り厚を適正に確保することが難しくなります。
曲げ加工で、性格にコの字の寸法を、
合わせるのは大変です。
鉄筋の径の分だけ、
見誤りがちです。
まとめ
鉄筋を加工する際には、
正確に図面を読み、
継ぎ手長さや継ぎ手の位置、
被り厚の確保などを、
をきっちりと守る必要があります。
特に曲げ加工を正確な寸法で、
加工をすることが困難になります。
鉄筋は、コンクリート内部に入って、
大切な役割を果たします。
鉄筋コンクリート構造物の品質に、
多大な影響を及ぼしますので、
丁寧な加工を心掛けましょう。
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