私は、1級土木施工管理技士として、
数々の管理監督業務も行ってきました。
大抵の土木工事については、
理論も理解していて、
そして経験の裏付けもあり、
熟知していると自負しています。
それでは、
【お墓の基礎工事】は統一のルールが無い!でも、やってはいけない3つのこと!
をお送りします。
目次
お墓の基礎工事には、法的な定めがない。
地域ごとに全然違う、お墓の基礎。
一般的な土木工事は、使用する材料、
施工方法についてのマニュアルがあり、
またそれらを検査で証明する義務もあります。
なので、当たり前に普通に仕事をしていれば、
高品質なコンクリート基礎が出来上がるわけです。
お墓については、統一されたルールはありません。
お墓については、全国津々浦々、
様々な慣習があり、北海道では無筋
(鉄筋を入れていない状態)
でとても厚みのある基礎をつくるそうですし、
地方によっては申し訳程度に、
モルタルを敷くだけのところもあります。
関東は、比較的建築基準法に準拠した、
一般的な構造物に近いコンクリート構造物を作るようです。
特に、お墓のコンクリート基礎に、
一定のルールがあるわけではなく、
夫々の石屋さんの考えの元に基づいてつくられるものです。
それが良いか悪いかの判断は置いといて、
まずは土木のプロの視点から、
お墓の基礎工事について書いてみたいと思います。
お墓の基礎工事でやってはいけない3つのこと
コンクリート基礎は壊してみると、
強度について体感できます。
カチカチで壊れないコンクリートがあれば、
ボロボロで脆いものもあります。
鉄筋の有無で破壊のしやすさが全く異なります。
全国津々浦々、
その土地のお墓の基礎工事に対する慣習もあるでしょうし、
尊重されるべきこともあるのかもしれません。
私にもわかりかねる事情があるかもしれませんが、
私の経験上、高品質な基礎をつくるには、
避けた方が良いと思われるものを挙げていきます。
①お墓の基礎に手練りの生コンを利用する。
生コンプラントからミキサー車で、
運搬されるコンクリートは、
品質向上のために特別な薬剤が、
混入されしっかりと管理された安心できるものです。
なので、できる限りはプラント発注の、
コンクリートを用いたいものです。
生コンの手練りは重労働で、
均一に混ぜるのは大変です。
品質も安定しません。
ミキサー車で運搬してもらえば、
安心できますし作業もだいぶ楽になります。
手練りの生コンを用いる場合は、
少量を用いる時、もしくは山奥などで、
運搬が困難な時に限った方が良いと思います。
生コンは少量発注だと割高なんですよね。
②お墓の基礎にシャブコンを打つ。
コンクリートミキサー車で、
運搬されてきたコンクリートは、
きちんと品質を管理されている、
適正な配合のコンクリートです。
そこに水を入れると強度が落ちます。
通称「シャブコン」というやつです。
硬さの注文(スランプ)をちゃんとするとか、
夏季であれば流動化剤を持ってきてもらうなどの配慮をしましょう。
③お墓の基礎の鉄筋の被り厚さを確保しない。
当たり前ですが、鉄筋はサビます。
なので、鉄筋をコンクリートで、
完全に覆って外気と触れないようにしなければなりません。
土木工事だと最低でも60mm程度は厚さを確保するのが理想です。
コンクリート内部で鉄筋がサビると、
ビビビッと亀裂が入ることがあります。
コンクリートの爆裂現象というやつですが、
けっこう無頓着な石屋さんが多いです。
鉄筋はスペーサーブロックといって、
コンクリートの塊を下に敷いて、
浮かせて配置するのですが、
まれに鉄筋を刺したものに縛って、
配置している石屋さんも見かけます。
「どうぞ、爆裂してください。」
と言っているようなもので、絶対にダメです。
爆裂した基礎はありがたいことに、
解体する時に非常に楽です。
まとめ
こういったことは、
土木に従事している方なら、
当たり前のルールなのですが、
お墓だけをつくっている石屋さんだと、
馴染みがない場合も多いです。
ただ、お墓は一生に一度、
もしくは末代までのお買い物なので、
それだけの年数に耐えうるような、
きちんとした基礎をつくるべきであると考えます。
地域性、慣習もあり、
墓相のお墓になればまた考え方も違うので、
全てのお墓に適用されるものではありませんが、
安心できるお墓の基礎工事を、
行ってくれる石屋さんだとわかれば、
消費者がお墓の工事を依頼する上での安心にもつながります。
生コンが固いからゆるくするために、
水を練り混ぜようとか、
スペーサーブロックがないから、
鉄筋で代用しようとか、
できてしまえば見えないしわからない部分ですが、
そこをきちんと丁寧につくっていきたいものです。
コメント