鉄筋工って皆さんご存知でしょうか?
建築工事には、様々な専門の職工があって、鉄筋工は鉄筋を加工して組み立てるお仕事です。
仕事柄、様々な職工さんを管理する立場になります。
鉄筋工の仕事ぶりを見ていると「ハッカー」という道具をクルクルクルクル軽快に操って気持ち良いくらい手際良くこなしていきます。
ハッカーの先に結束線と呼ばれる鋼線を引っかけて回転させて縛ります。
実は、このハッカーを使いこなすだけでもかなりの経験が必要です。
本日は、そんな鉄筋工のプロの仕事ぶりを紹介していきます。
仕事ぶりを動画に撮りましたので、実際の映像を見ながら細かい説明をしていきます。
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目次
鉄筋工ってどんな仕事?
鉄筋工事とはビルやマンション等の“建築物”、橋やトンネル、高速道路等の“構造物”等のコンクリートで覆われた建物の中に入る、“骨組み”となる鉄筋を、網目状に組む仕事です。その工事を行う者が「鉄筋工」、「鉄筋屋」と呼ばれています。
世の中のあるあらゆる鉄筋コンクリート構造物には、必ず鉄筋が入っています。
なぜ、鉄筋をコンクリートの中にわざわざ入れるかというと、しなるからですね。
コンクリートは硬くてしなったり引っ張ったりする力に弱いので、鉄筋を入れて補強します。
また鉄筋の正式名称は『異形棒鋼』といい、鉄筋の表面がボコボコしています。
これは、コンクリートとの付着を良くして、引っ張っても取れないようにします。
硬くて壊れないイメージのコンクリートですが、実際には鉄筋がないと壊れやすいのです。
現代のコンクリート建築は鉄筋を入れるようになって、飛躍的に進歩しました。
つまり、鉄筋工の仕事はとても大切なんですね。
鉄筋工の仕事ぶり
それでは、鉄筋工の実際の仕事ぶりを見ていきましょう。
私が工事を担当している墓地の現場打ちL型擁壁の配筋の様子です。
クルクルと巻かれているのはこちら結束線(焼きなまし鉄線)です。
鉄筋を結束するための鉄筋結束機もあります。
鉄筋工に革命をもたらした便利機械ですが、今回のような小規模工事だと、軽いハッカーの方が扱いやすいです。
動画の仕事ぶりだけを見ていると、なんか楽しそうな仕事に思えるかもしれません。
実際に今回の工事は、4t近くの径が13mmの鉄筋を朝8時から始まって午後3時には終わってしまいました。
プロの鉄筋工だからこなせますが、慣れていないと無理です。
仕事を見ていると、頭で考えるよりも体が動いている感じで、迷いがありません。
同じ態勢を維持するので腰に負担が掛かるし、クルクル回している腕も痛くなるし、鉄筋はしなって扱いにくいです。
今回は、まだ軽い鉄筋だからいいけど、重くなってくると2人1組で運搬及び据え付けもしなければなりません。
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鉄筋の加工はどうやるの?
鉄筋は、よほどの小規模でもない限り、予め加工することがほとんどです。
専門の鉄筋工に仕事を依頼すると、このような大型の鉄筋裁断機でまとめてバツンバツン切って加工します。
曲げ加工も、大型の機械で行います。
鉄筋の径は、10mm~38mmまであり太くなると大型の機械でないと切断が無理になります。
小規模工事で、鉄筋の径が13mmまでなら現場で加工した方が早い場合もあります。
その際に利用されるのが、ベンダーと呼ばれる切断道具。曲げ加工もできる優れものです。
実際に13mmの鉄筋を切ってみると、一本を切るのにも力が要るし、一人でやると鉄筋をセットして、切ってと動きがせわしないので、基本2人セットになります。
正直、鉄筋を加工する本数が多いと勘弁してくれと思います。
電動の鉄筋カッターもあります。コードレスのものも普及しています。
こちらは、手で持って切れるので、既に設置した鉄筋を途中で切ったり自由度の高い使い方ができて重宝します。
パワフルで、D16mmまで切断できますが、曲げ加工はできません。
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まとめ
鉄筋工の仕事について、紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
コンクリート工事には、必ずと言ってもいいほど必要な鉄筋工事。
鉄筋工は、その鉄筋工事のスペシャリストです。
今回の鉄筋工事も本当にスピーディに行ってくれました。
依頼した側としても安心して任せることができます。
コメント
コメント一覧 (2件)
10㎡にも満たない墓地ばかりなので、常にベンダーで手作業です。。。
(ベンダーという名前をこの記事で知りましたw)
本職さんは早いですね~。
どうしても本職ではないので遅くなってしまいます(笑)
お墓の基礎工事だと、現場で寸法図って切った方が早いですよね。
動画を見るとわかりますが、本職は、ハッカーをクルクル回した後に、最後逆回転させます。
堅く縛れるのですが、この辺がプロの技ですね。