多くの方が無意識に行っているお墓参りの作法。実は間違いだらけなのをご存知ですか?
6つの項目にわけて皆様のお墓参りの作法をチェックしてまいります。
極楽とんぼの加藤浩次さんが司会を務める『その差って何ですか?』という番組で、お彼岸特集としてお墓参りの作法について紹介されました。
以下の7つの項目についての疑問です。
- 墓石の上から水をかける。
- 墓石をタワシで磨く
- 菊などの仏花ではなくチューリップをお供え
- 束のお線香を2つに分ける
- フタを閉めて食べ物をお供えする
- 目を閉じてお参りをする
- 何のために手を合わせるの?
自分の普段のお墓参り作法と重ねて考えてみてください。
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目次
やってはいけないお墓参りの作法とは?
お墓参りはおじいちゃんおばあちゃんやご両親の姿を見て見よう見まねでやっている方が多いかと思います。そう考えてみると正式にお墓参りの作法を教わったというわけではなく、何となく雰囲気で受け継いでいることになります。
そこで浄土宗光琳寺副住職井上広法先生に依頼して正式なお墓参りの作法についてお聞きしました。厳密に正しいお墓参りじゃなくて、より良いお墓参りができるようなお話になっています。
1.墓石の上から水をかける
墓石の上から水をかけるのは映画のシーンでも良く見られます。だけど実は相応しいお墓参りの作法ではありません。なぜかと言うとお墓はそもそも崇拝や信仰の対象なんです。お墓は、ご先祖様の体そのものとイメージすると理解しやすいと思います。ご先祖様の頭から水をかけけるという行為はふさわしくないと言えるとのことです。
2.墓石をタワシで磨く
タワシで体を洗ったら痛いですよね?お墓はご先祖様の体そのものであり頭から水をかける行為がふさわしくないのであれば、墓石をタワシで磨く行為についてもふさわしくないことは容易に想像できると思います。
石屋さんとしての知見を言わせてもらうと、せっかく鏡面状に磨いた墓石を傷つける行為でもあります。お墓を掃除する際にはタワシを利用するのではなくて綺麗なタオルやスポンジで洗うのがいいです。
中にはお寺や霊園でタワシが置いてあるところもありますが、これは墓石そのものではなくて土台のそれも鏡面状に磨いていない部分を洗うためのものです。
3.菊などの仏花ではなくチューリップをお供え
墓前に菊などの仏花ではなくチューリップをお供えするのは、まったく問題ありません。亡くなった故人が好きだったお花であれば基本的に問題ないです。いわゆる仏花は菊やカーネーションを思い浮かべると思いますが、これは昔の土葬の名残が残っているんです。
※毒や棘のある花は除く
実は、昔日本では土葬を行っていたのですが、ご遺体から腐敗臭が出てしまうため、それを打ち消すために香りの強い菊やカーネーションをお供えしていた。今は火葬なので、チューリップでもユリでもひまわりでも大丈夫なのです。
4.束のお線香を2つに分ける
束のお線香を2つに分けるのはふさわしいのでしょうか?それとも分けるという行為はふさわしくない?
正解は、まったく問題ありません。なぜ束のお線香をわけても問題がないのか。お線香が束である理由は、一度にたくさんのお線香に火をつけるためだからです。法事や納骨の際には多くの方が一度にお墓参りをすることがあり、束の方が都合が良いのです。でも束だと火が付きにくいのでその場合には2つに分けることは問題ありません。
束のお線香に簡単に火を付ける強力なライターや方法についてはこちらで紹介しています。
そして本来、お線香にはご先祖様に香りを楽しんでもらうという意味があります。近年では緑茶の香りやミントの香り、スイカの香りなど、ご先祖様の好みに合わせた様々なお線香が売られています。カレー、ボンタン、ミルキーなんていうのもあります。これは子供が喜んでお墓参りに行きますよね。
5.フタを閉めて食べ物をお供えする
フタを閉めてお供え物をするのは、ふさわしいのかふさわしくないのか?亡くなられたご先祖様たちは香食(こうじき)といってニオイを召し上がります。パックに入ったままではニオイが出ないので、ニオイが届くようにあげてあげるのがより丁寧なお墓参りの作法になります。
墓前にお供え物を置いておくとカラスや野良猫が食べに来ます。なので墓前に供えた供物はお持ち帰りすることをほとんどのお墓でお願いしています。
6.目を閉じてお参りをする
皆さんお墓参りをされる際には目を開けていますか?閉じていますか?私は普段目を閉じてお参りをしていました。理由はありません。お墓参りに限らずお祈りを捧げる際には何となく目を閉じることが自然になっています。
僧侶である井上広法先生の話によると目を閉じなくても大丈夫だそうです。僧侶としては目を閉じる作法は教わっていない。人と話をする際には目を見て話しますが、お墓参りはご先祖様たちとの対話をする時に、目を閉じなくてもいいそうです。
7.何のために手を合わせるの?
お墓参りの際に何のために手を合わせるのかというと、「私たち子孫を守ってください!宝くじが当たりますように!」といったお願いごとをするのではんくて、ご先祖様への感謝の気持ちを伝えるのがいいです。
お墓参りはご先祖様への感謝の気持ちを育てる機会になります。感謝の気持ちを育てるとそれが私たち子孫の生きる力に変わります。つまり感謝をすることでご利益もあるわけです。
まとめ
お墓参りの作法について、いのちの積み木MCである井上広法先生のお言葉を借りて説明させていただきました。私もお墓ブロガーとして少々補足を付け加えさせていただいています。
この広法先生のお墓参りの作法は、ガチガチにこれを守りなさいというものではなくて、より良いお墓参りをするための提案でもあります。皆様がお墓参りについて考えてご先祖様への気持ちを伝えられることが一番大切な部分になります。
またお墓参りの作法や考え方は、地域や宗派によって異なる場合があることもご理解いただければと思います。
1級お墓ディレクターの「なかの」はこんな人ですよ。
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羽黒石材工業株式会社
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