納骨にまつわる費用ですが、
- お坊さんへのお布施
- 納骨手数料
が掛かります。合わせて法事があれば法事にまつわる費用や、墓誌や石塔に戒名字彫りの代金も出てきます。思ってもいなかった大きな出費になったなんて話をしばしば耳にすることがあります。
そこで今回の質問者のように「納骨手数料ごときで高い!」という話になるのですが、現実的に納骨自体は施主様がすることもできます。そうなるともちろん3万円をお支払いする必要も無くなるわけですが、拝石を外して納めるタイプのお墓だと、けっこうコツが必要になります。
今日は、そんな拝石の扱いの注意点について紹介していきたいと思います。ちなみに拝石タイプじゃない他のタイプ。例えばパッカー式とか扉式もありますが、今回は拝石について説明させていただきます。
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目次
納骨をする際の注意点!
拝石は重くて割れやすい
拝石に限った話ではありませんが、石は割れやすく、例えば石と石同士がぶつかると簡単に欠けてしまいます。納骨をする際には、拝石を手前に一旦引き出してから、下に手をかけて持ち上げます。簡単そうに思えますが、拝石は一般的なもので50kg程度あります。昔のお墓だと大き目な拝石の場合もあり、それだと2人がかりでないと持ち上げることが困難な場合もあります。
拝石を見て、自分で納骨する場合に難しくなるポイントをいくつか紹介します。
自分で納骨ができるかどうかを見極める4つのポイント
- コーキングで拝石が閉じてある
- 拝石の下に手をかけやすい構造になっている
- 雨が降っているもしくは雨水で濡れている
- 一般的な拝石よりも大きい
1つずつ解説していきます。
①コーキングで閉じてある
拝石はピッタリとくっつけてもどうしても隙間ができてしまいます。雨が降るとその隙間から少しづつ雨水が納骨堂に入るので、コーキングで閉じてある場合あがります。石材用のコーキングはけっこう強力でピッタリとくっついていると、カッターで切ってくさびを打ち込んだりしながら、少しづつ剥がしていくことになります。
この作業が、慣れていない人だと石を傷つけてしまいがちで、けっこう大変です。また、納骨が終わった後もコーキングをするとなると技術が必要です。なのでコーキングで拝石が閉じてあった場合にはプロである石屋さんにお願いするのが良いと思います。
②拝石の下に手をかけやすい構造になっている
最近のお墓は、石塔があるところが一段高くなっていて、人が立って拝む部分が一段低くなっているお墓が多いです。だけど一昔前のお墓だと石塔と人が立つところがフラットなお墓が多く、拝石を上げるのにも屈んだ姿勢でやらなければならず、力が入れにくく、そして手をかけずらいので持ち上げるのが大変な構造になっています。
このタイプの拝石も納骨をするのには少しコツが必要になってくるので、石屋さんにお願いした方が無難かもしれません。
③雨が降っているもしくは雨水で濡れている
以外と大変なのが、墓所全体が濡れている時。鏡面状に磨いた石は、水分があるとピッタリと張り付いてしまい。なかなか動かすことができません。拝石を頑張って手前に引き出そうと思ってもいつもよりも余計に力が要ります。
その反面、動き出すと滑るのです。一旦動くとすーっと一気に動くので、拝石を戻す際に石同士でぶつかってしまう恐れがあります。石は簡単に欠けてしまうので要注意です。
④一般的な拝石よりも大きい
古いお墓にありがちですが、拝石が見た目で大きい場合があります。厚みがあったりすると尚大変です。この場合は、無条件で石屋さんに頼んだ方がよろしいでしょう。力を必要としますし、中の納骨堂も広く深い場合もあります。
イレギュラーなことも考えられるので、慣れていて対応をしてくれる石屋さんに頼むのがベストです。
[ad#co-2]納骨の費用が2~3万円は高いのか安いのか
ここからは納骨に関する費用の話になりますが、おそらく一般消費者は納骨といっても実際にどのような作業をするのかピンとこない方も多いかと思います。作業内容と困難な場合については先に紹介しましたが、納骨手数料の2~3万円という相場は適正なのでしょうか?
私の感覚としては、それぐらいいただいても良いかとは感じています。もう少し金額の大きい石材店もあるかもしれません。状況によっては戒名字彫り代金とまとめていくらか安くしてくれるところもあるかもしれません。
納骨はどうしても重くて割れやすい石を扱う仕事です。簡単そうに見えて簡単ではありません。また亡くなられた方の遺骨を扱う神聖な仕事にもなります。納骨式は故人を弔う儀式でもあり、納骨専門の人を雇うという意味でも相場としては適正であると感じています。
納骨の際の拝石の取り扱いについてはYouTube動画でも紹介しています。
まとめ
納骨を自分でできるのか?ということで拝石の取り扱いについて説明をしてきました。正直な感想として、納骨をする際には石屋さんに任せるのが無難だと感じています。石は重くて割れやすい。自分でやったのはいいけど、割ったり欠けてしまったのでは元も子もありません。さらにぎっくり腰にでもなってしまったら日常生活にも支障をきたします。
お墓に関わるお金に馴染みのない一般消費者にとっては、納骨をするだけでこんなにお金が掛かるの?と思われるのも良くわかります。なのであらためて納骨の意味と拝石の取り扱いの難しさについて考えていただき、そしてあくまで故人を弔うセレモニーでもあり、納骨専門のスタッフを雇うぐらいの気持ちでご依頼いただけるとよろしいのかと思います。
1級お墓ディレクターの「なかの」はこんな人ですよ。
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羽黒石材工業株式会社
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