お墓で絶対にやってはいけない除草方法。
『絶対』という言葉が入っていることから大袈裟に感じられるかもしれませんが、本当に一般的に普及している除草方法で『絶対』にやってはいけないものがあるのです。
その絶対にやってはいけない除草方法とは、塩を撒くことです。なぜ塩をお墓に撒くことがいけないかと申しますと、石を傷めてしまうからです。
除草目的で、墓石に悪影響を及ぼしてしまったら本末転倒ですよね。
なので今回は、皆様が絶対に過ちを犯さないように心に刻んでもらうために、なぜ塩がお墓にダメージを与えるのかについてわかりやすくメカニズムを紹介していきます。
目次
お墓の除草で絶対にやってはいけない方法
海沿いのお墓は表面がザラザラしてしまう
塩害による石の劣化について説明する前に、具体的に塩害被害を受けている例について紹介します。これは、日本全国の沿岸の墓地に行けばハッキリと分かります。
海が見える潮風が当たるような墓地は、特に塩害を受けている特徴が現れるのですが、お墓の表面が荒れてザラザラしてしまいます。これは塩分が風化を促進しているからですが、お墓に塩を撒く行為は、自ら同じ現象を引き起こすことになってしまいます。
御影石は塩分に弱い!
そもそもの話として、お墓に利用される御影石は塩分に弱いのです。それは金属を含んでいるからで、特に鉄分は塩分と反応してサビてしまいます。そうなると、石の表面を破壊するポップアウトという現象を引き起こしてしまいます。
石はとても硬いようで、内部から力が加わると弱いです。鉄がサビると膨張することは皆さんも小学生の頃の理科の実験や日常生活の中で、ご存知だと思いますが、実は御影石は鉄分を始めとした金属を含んでいて、内部でサビることによって、石の表面が弾け飛ぶポップアウトが起きてしまいます。
石の劣化メカニズムの最初は金属のサビから
御影石は、長い年月の中で少しづつ風化していきます。ただし、御影石に含まれる鉱物を1つ1つ精査していくと、そう簡単に風化が進むものではありません。最も早く風化が進む原因となるのが鉄分のサビなんです。
なので、お墓に塩を撒くことは厳禁になります。墓石の風化を促進することにつながるので、使用してはなりません。
実際にお墓に塩を撒く商品があるが?
だけども実際にお墓に塩を撒く商品は販売されています。ネット検索でも出てくるので調べてみるのもよろしいでしょう。気軽に手軽にできる除草方法として利用されている方も多いようです。塩害にあった田畑は作物が育たなくなると言いますが、原理としては同じです。塩分を含んでしまうと草が枯れるし生えてこなくなります。
雑草の悩みは刈っても抜いても次々に生えてくることで、土壌そのものを草が生えにくくする塩を撒く方法は一見合理的に思えるかもしれません。だけどもこと石に関しては良くないことは先に記した通りです。
最初は効果が出て良くても、のちのち後悔することになります。草はいくらでも刈れますが、墓石を交換することは容易ではありませんし、お金が掛かります。
石材店やお坊さんは、塩がお墓に悪いことを知っている
墓石に塩が悪影響を及ぼすということは、石材店やお坊さんは知っています。石材店は経験から塩が石に悪さをしていることを見ていますし、お坊さんはそんな石材店から聴いています。なので、法事や納骨などでお墓で儀式を行う際には、お坊さんから注意を促されることもあるかと思います。だけど稀にお墓に塩を撒いてしまうお坊さんもいらっしゃるので、その時にはキレイに塩を掃いて集めます。それぐらいシビアだということなんですね。
だから除草目的だったとしても絶対にお墓に塩を撒かないようにしましょう!石屋さんとの約束です。
お墓には絶対に除草目的で塩を撒かないようにしましょう!
ということで、絶対にお墓に除草をするために塩を撒くことはやめましょう。石を傷め、風化を促進することにつながってしまいます。
実際にお墓の除草目的に塩が販売されていますが、使用しないでください。ここまで言い切ってしまうと販売会社に迷惑が掛かると思いますが、それぐらいダメだということです。石屋さんが言うのだから間違いありません。
コメント
コメント一覧 (3件)
[…] お墓の除草で絶対にやってはいけない方法 […]
墓石屋の一方的な意見であり僧侶も宗派も考え方は人それぞれ貴方の一方的な意見を押し付けるのは如何なものか
確かに墓石に塩は良くないかもだが周りに適量撒くのは今後そこに花を植えないなら問題ない訳で墓石付近に撒かなければ良い話
玉泉院さま、貴重なご意見をありがとうございます。
当方としては、自身のブログで責任を持って発言をさせていただいております。
科学的な根拠のあることであり、実際の墓地にて被害も出ております。
石に被害が出ない程度の適量があるのであれば、具体的に教えていただけるとありがたいです。