うるう年にお墓や仏壇を買ってはいけないって本当?

うるう年にはお墓や仏壇を購入してはいけない?

ある石屋さんの会合に出ていた時にふと耳にした会話。

「うるう年だからお墓が売れなくなるね。」

そんな話を聞いたことがなかったので、驚いていたら、を教えていただきました。西日本といっても地域にもよるし、少しづつ薄れてはきているけど、今でも根強く残っているそう。これは仏壇も同様だそうです。へーという話です。

なかの
こんにちは、1級お墓ディレクターのなかのYoutube Facebook Twitter自己紹介)です。

現在、日本一の墓チューバーを目指しています!

お墓に関するブログを10年以上書き続けているお墓のプロであり、稲田石の採掘元であり石材加工をしている羽黒石材工業の営業部長です。

4年に一度訪れるうるう年。オリンピックイヤーでもあります。

何か特別なことが起こる予感を感じさせる年。そう言われるとうるう年の今年は新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっています。

ということはやっぱりお墓や仏壇を建てるのもダメなのか!?

結論から申し上げますと単なる迷信なのですが、気にされている方がけっこう多いようなので解説させていただきます。
[ad#co-1]

うるう年にお墓や仏壇を買ったらいけないって本当?

うるう年にお墓や仏壇を買ったらダメという迷信の起源は、江戸時代に遡ります。

現在の暦は、太陽暦であり一年は365日ですが、4年に一度だけ1日増えて366日になります。これは皆さんお馴染みですよね。

だけど、江戸時代は今と暦が違って太陰暦が用いられていました。太陽暦は地球が太陽の周りを公転する周期に基づいたものですが、太陰暦は月の満ち欠けの周期に基づいたものになります。

太陰暦によると1年が12ヵ月なのは同じなのですが、19年間に7度の割合で、暦のズレを調整するために1月加えられ13ヵ月になります。

ここに明確な違いが出るのですが、現在の太陽暦はうるう日が4年に一度増えるのに対して、太陰暦だとうるう月が約3年に1度増えることになります。

うるう年に買ってはダメという迷信の起源は、武士の俸禄

ここから、いよいよ本題に入っていきますが、江戸時代の武士の俸禄(給料)は、月給制ではなく年俸制でした。1年分の俸禄を一度にまとめて受け取るので、うるう月が1月増えると家計が大変になります。

皆さんも自身の生活を想像してみるとよくわかるかと思います。1月分の給料がもらえなかったら大変ですよね。その分、節約をしていかなければ後々生活が苦しくなるだけです。

そんな理由から各藩主は自らの家臣に、お金のかかる家具の新調や仏壇、お墓の購入を控えるよう命じたそうです。
これが九州から広まったので、西日本を中心として「うるう年にお墓や仏壇を購入してはいけない」という噂として残っていったというのが迷信の真相です。※東北の一部でも迷信として残っているそうです。

[ad#co-2]

全然知らなかった私

以上、うるう年にお墓や仏壇を購入してはいけない理由を解説してきましたが、冒頭にあるように私自身全く知りませんでした。

西日本のうるう年を気にされる地域の石材店は、うるう年を迎える度にお墓が売れなくなるので大変だそうです。今年の場合は、昨年は10月に消費税増税があったので、さらに重くのしかかってきます。そこに更にコロナが来てしまいました汗

元々は武士の倹約のための令が転じて、迷信となったものです。本来の倹約という目的に沿うならば、家や車を購入するのも控えなければなりません。

だけど現在のうるう年は、まるまる1月増えるものではなく1日増えるだけです。なので特別倹約する必要も乏しくなります。さらに元々の起源は忘れ去られてしまい、不吉とか、縁起が良くないといった迷信が残ってしまいました。

[ad#co-3]

うるう年にお墓や仏壇を購入しても問題ない!

ということなので、うるう年にお墓や仏壇を購入しても問題ありません。

元々は江戸時代の武士の倹約から生まれたもので、形骸化し、何となく不吉そうだという迷信だけが残っています。

なので皆様お気になさらないようにしてください。

Follow me!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中野良一のアバター 中野良一 羽黒石材工業㈱営業部長

1級お墓ディレクター・1級土木施工管理技士
見に見えない存在であるご先祖を「見える化」した【いのちの積み木】→http://senzo.inotinotsumiki.com 雪のように白くてキレイな【淡雪五輪塔】のプロデュース。

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次