突然のメールで失礼いたします。父のお墓を建てたのですが石材店とトラブってます。
質問があるんですが、
高級墓石とスタンダードでは
料金の差額はどれくらいに
なりますかぁ?ざっくりですみません。
YouTube経由で質問が来ました。高級墓石とスタンダードな墓石との価格差がどれくらいになるかという質問ですが、それ以前になぜ建てた後に問題になっているのか気になります。
トラブルになっていることから石材店側が説明責任を果たしていないと推測します。
経験が豊富な石材店に対し、お墓を初めて購入される消費者は無防備です。なので対抗するためにもお墓の価格を大きく左右する2つの重要ポイントを押さえていただきたいのです。
今回の相談者は、前もって高級とスタンダードの墓石について、きちんと確認をしていたらこんな問題にならなかったかもしれません。
消費者が自分の身を守れるように、なるべく整理して、お墓の価格の2つの重要ポイントを紹介させていただきます。
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目次
お墓の2つの価格のポイント
お墓の価格を知る上で、ポイントとなる部分を7つあげてみました。その中の2つ、☆マークがついているのが超重要ポイントであり見積りに占めるウェイトが重くなります。
- 墓地区画
- ☆石の種類☆
- ☆石を使う量☆
- 石の装飾加工
- 基礎工事
- 据付工事
- 耐震施工
1つづつ説明していきます。
①墓地区画
厳密にはお墓の価格と分けるべきかもしれませんが、墓地の大きさも大きくお墓の価格に関わってくるので、ポイントの1つに上げさせていただきました。
住宅で考えてみてもわかりますが、家を建てる敷地面積が広いとそれだけ大きく家を建てることができます。基本的にお墓は墓地面積いっぱいに建てることが多く、広ければ広いだけ金額も張る傾向にあります。
また、公営霊園か民間霊園かによっても指定石材店制度があったりするので、大きく墓石の値段に反映されます。
②☆石の種類☆
お墓の価格において、使用する石の種類は大きなウエィトを占めます。この石の価格は、種類によって全く違い、20倍もの価格差がある場合もあります。
一般的に中国産の白御影石は安価で、国産墓石は高額になります。中でも本小松石や庵治石は高級石種になります。
相談者のおっしゃる高級とスタンダードの基準ですが、これは石材店によって意見のわかれるところだと思います。なので、まずその前提をハッキリさせる必要があり、お墓の価格を知る上で、使用する石種を知ることが何よりも大切になります。
③☆石を使う量☆
お墓において、種類と共に大きく値段を左右するのが使用する石の量です。当たり前に感じるかもしれませんが、石を多く使えば使うほど高くなり、少なければ少ないほど安くなります。
つまり高額な石を多く使えばそれだけお墓の価格は高くなります。安価な石を採用した場合と比較すると、どんどん価格差が広がるということになります。
なので、お墓の価格を知るには石の量を知ることが必須です。
[ad#co-2]④石の装飾加工
石の装飾加工。例えばデザイン墓石などで難しい加工を施すとそれだけ価格が叩くなる傾向にあります。石材店ではこれを「やくもの加工」と呼びます。
これも想像はできると思います。凝ったものを作るのは大変であり、それだけ工賃が嵩みます。中国加工と国産加工とでは、人件費に差があるので「やくもの加工」も中国は安く、日本は高くなります。
今回の相談者は、高級とスタンダードという言い方をされていましたが、和型墓石の高級型と標準型のことをおっしゃっていたのかもしれません。高級型の方が加工が複雑になりその分だけ高額になります。
⑤基礎工事
基礎工事は、石と比較するとずっとお墓の価格に占めるウェイトは低くなります。ということは価格の安い石を使用するほど、基礎工事の価格が存在感を増すことになります。
この基礎工事は、全国でコンクリートの厚みや鉄筋(ワイヤーメッシュ)の径や本数に差があり、一概に比較できません。
⑥据付工事
据付工事も、石の価格と比較するとウェイトは低くなります。ただし、山の中腹や狭い場所など、施工が困難な場所だとその分施工に手間取るので費用は高くなります。
⑦耐震施工
日本は昔から地震とは切っても切れない関係にありますが、石を組み合わせたお墓は、地震で倒壊することが多く、近年の墓石施工において耐震施工が重視されるようになってきました。
地盤・構造・金具・ボンドなど、例えば地盤をしっかりするために改良工事をすると、それなりの費用が掛かる場合があります。
逆に言うと、ここをケチってお墓を建てて、後から地震で被害を受けるよりも最初から見積りにしっかり入れている石材店は安心できるとも言えます。
石材店に2つのポイントについて質問してみる
今回上げた7つのポイントは基本的に石材店からもらう見積書の中に書いてあるものばかりだと思いますが、その中でも石種と量がとても重要になってきます。だけど石材店の中には石種を明かさいで白御影石としか書かないところもありますし、また石の量を載せないところもあります。
これは実際に私のところに相談をしにきた方から見積りを見せていただいて驚いたことです。寺院墓地で指定石材店を採用していましたが、価格の高さを不透明にするためにそうしているのだと思います。
このような例もあるので、消費者は自分の身を守るためにもきちんと確認すべきです。そうしないと今回の相談者のように建てた後にトラブルとなるケースに発展することも考えられます。
まとめ
お墓の価格について石材店とトラブルになっている相談者の質問に応えさせていただきました。再度、メールを拝見させていただきますと。
突然のメールで失礼いたします。父のお墓を建てたのですが石材店とトラブってます。
質問があるんですが、
高級墓石とスタンダードでは
料金の差額はどれくらいに
なりますかぁ?ざっくりですみません。
本来であれば、お墓を建てる前に価格の確認をして、納得をして購入するものです。今回のケースがどのような経過で建立後にトラブルになったのかわかりませんが、いずれにしても石材側の説明が足りなかったというのは確かです。実際に問題になっているのだから。
残念ながら、全ての石材店が消費者に説明責任を果たして、納得していただいた上でお墓を建てるとは限りません。説明もそこそこに契約書も作らず、お墓を建ててしまう石材店も存在します。
身内として恥ずかしい限りですが、未だに昭和的なビジネスが通じてしまうのが石屋業界の怖いところでもあります。なので、自分の身は自分で守りましょう。トラブルを避けるためにも石種と量だけは確認をしておいた方が良いです。
youtubeでも動画をアップしています。
1級お墓ディレクターの「なかの」はこんな人ですよ。
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羽黒石材工業株式会社
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