近年、墓石が主流だった遺骨の埋葬方法が多様化しています。その中で、何を選択したら良いのか迷っていらっしゃる方のためにびしっと筋の通ったお話をさせていただきます。
人の致死率は100%であり、現在お墓を意識していない人でもいずれ何かしらの方法で埋葬をしなければなりません。お墓がある人はいいですが、ない方は色々な情報が溢れている中で迷ってしまい、後悔する選択をしてしまうこともあります。
ということで、この記事では、まず心を整理して本質的に大切にすべきことについて話をしていきます。悩んでいる方の心がスッキリして納得のできる選択のできる参考になれば幸いです。
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目次
墓石・樹木葬・散骨・はたまたロケット宇宙葬 どんな埋葬方法がいいの?
埋葬の目的は供養
最初にハッキリしておきたいのは遺骨を埋葬する目的は供養だと言うことです。
くよう
【供養】 死者の霊に供え物をして、死者の冥福(めいふく)を祈ること。
供養って書くと凄く仰々しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、要するに亡くなった方を偲びお祈りをするということです。
私たちが生まれてきた時、親はどんな顔をして抱いてくれたのだろう?と想像してみたり、親が亡くなった時に最後に交わした言葉や仕草を思い浮かべてみてください。
私たちは生きていく中で様々な恩恵をご先祖様から受けてきました。お墓はその気持ちを表す場所です。
よく「亡くなった人より生きている自分たちの方が大切」という話を聞くことがありますが、お墓はあくまで供養ファーストです。こちらから気持ちを表すところから始まります。
散骨をしてしまって後悔された女性の話
お母さんの遺骨を遺言に従い海に撒いたのはいいけれど、知人がお盆やお彼岸に大切な方にお墓参りをしているのに自分はできない。心にぽっかり穴があいたようだ。と悲しまれている女性の話です。
これなどは、供養をしたいという自分の気持ちを優先しなかったための結果です。マスコミやメディアの報道では色々と言われていますが、一旦立ち止まって考えてみる必要があります。
[ad#co-2]供養には型がある
親は大切だし、弔いたい気持ちはある。でもそれって夜空をに浮かぶ星を親だと思って祈ったり、時々思い出して冥福を祈ればいいじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます。
これは1級葬祭ディレクター佐藤葬祭の佐藤信顕さんに聴いた話ですが、近年はお葬式じゃなくて無宗教のお別れの会が行われることがあり、既存の形式を破るような形式が現れてきました。だけど実際には困ることが多いそうなんです。
皆さんの中にも経験がある方が多いかと思いますが、【自由】って返って不自由だったりします。1つ1つ自由な発想で考えるのはけっこうな負担で、【型】にハマった方が色々とスムーズだしやりやすい。
供養と聞くと抵抗を感じる方の中には、宗教に抵抗を感じられる方もいらっしゃるでしょう。その裏返しで自由な埋葬方法を選びたい!という方もいらっしゃると思います。そう考えるとより自由なイメージのある散骨とか樹木葬に行きがちなのかもしれません。
だけども日本人は無自覚ですが宗教の達人です。だって12月24日にはクリスマスイブを祝い、大みそかには除夜の鐘を叩き、元旦には神社に初詣に行くんですから。この短い期間にキリスト教と仏教と神道の行事をギュッと詰め込んで遂行できる民族はそういません。
でもなぜか多くの日本人が自分は無宗教だと言います。でも昔からある【型】に則っていらっしゃる方が多いんですね。
きちんと供養をしたいのなら従来の石のお墓
ここで埋葬の選択の話に戻りますが、墓石・樹木葬・散骨・ロケット宇宙葬などなど様々な埋葬方法がありますが、故人を思いきちんと供養の心を表したいののなら墓石になります。
良く墓石を否定する方の意見で、お墓は江戸時代に檀家制度ができてから建てられるようになったもので、庶民はそれまでは建てていなかったという話がありますが、日本の埋葬のルーツを探ると、神話である古事記にあの世とこの世とを遮る千曳岩が出てきます。
檀家制度、庶民、権力者、色々と社会背景や身分や貧富の差はあってもシンプルにお墓といえば石が【型】としては自然です。これは日本だけでありません。世界中でお墓に石を用いられています。実は樹木葬でも小さなプレートですが使われていたりします。
やっぱり埋葬をするお墓としては石が最も相応しいのです。
[ad#co-3]まとめ
本日は、埋葬の本質的な目的である供養について話をさせていただきました。これが基本で供養の心を表したいのなら墓石を選択するべきです。
承継を心配される方もいらっしゃると思いますが、承継者がいなくなった時に改葬費用が不要な永代供養付き霊園も増えてきましたし、近年は小さな区画が多いので、解体費用もそこまで掛かりません。
ぜひぜひ、これから埋葬を検討される方は、マスコミやメディアの風潮には流されずに・・・なぜならば彼らは【型】とは違ったことを報道する傾向にあります。【型】を報道してもネタにならない、つまりお金にならないですから。
一度立ち止まって、何が大切なのかを考えてみてください。
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