五輪塔にあこがれて庶民が卒塔婆(そとうば)を立てはじめたという話~最高のパワースポットを建ててみませんか?

今でこそお墓の主流は石であり、墓地に行くと石でできたお墓がずらっと並んでいると思います。樹木葬なるものも出てきましたが、まだまだ石のお墓が多い。

硬くて重い石。現在は、加工技術も機械も発達したので硬い花崗岩を切ることもできますが、昔はそうではありませんでした。

石を切って加工をするのは大変だし、ましてや五輪塔ともなれば・・・

なかの
こんにちは、1級お墓ディレクターのなかのFacebook Twitter自己紹介)です。

今日は、五輪塔と卒塔婆を巡る庶民の物語について触れてみようかと思います。また五輪塔が最高のパワースポットであるゆえんを紹介いたします。

五輪塔は、元々インドで作らたストゥーパが原型とされています。ストゥーパはお釈迦様のお骨を納めた塔で、中国を経て日本に五重塔として伝わってきました。

その五重塔が五輪塔となり卒塔婆になっていきます。五重塔や五輪塔は権力者しか建てられず、庶民は代わりに卒塔婆を立てるようになったという歴史があります。そこには先祖供養に熱心だった日本人の熱い想いがあります。

そしてそんなありがたい五輪塔でお墓を建てると最高のパワースポットになるという説明をさせていただきます。

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目次

五輪塔はありがたい供養塔

五輪塔は、お釈迦様のお骨を納めたストゥーパが大元になっているという話は先ほどさせていただきました。それだけでとてもありがたいものであることは容易に想像できるかと思います。

日本には、中国を経て五重塔として伝わってきました。それが石で作られた五輪塔へと変わっていきます。

一般庶民には五輪塔は高嶺の花

そんなありがたい五輪塔ですが、一般庶民にとっては高嶺の花でした。なぜならば当時まだまだ石の加工技術は発達していなくて、安山岩のような比較的柔らかい石を選んで加工することが多かったようです。五輪塔1つ加工するのにも時間と労力が掛かりそれだけ高級品であったことは容易に想像できます。

でも五輪塔のありがたさを享受したい庶民は、石でできた五輪塔の変わりに木でできた角塔婆をつくるようになりました。12世紀に描かれた餓鬼草子にその様子を伺うことができます。

餓鬼草子

餓鬼草子

この角塔婆が、さらに簡略化され、現在のように板でつくった卒塔婆となりました。現在は、追善供養として卒塔婆が立てられるようになっています。

五輪塔に対する熱い想いを感じますよね。

卒塔婆

卒塔婆の形を見ると五輪塔のように切り込みが入っているのがわかりますが、これが五輪塔が元になっている何よりもの証拠です。

ありがたい五輪塔を建ててみませんか?

稲田石小叩き 一石五輪塔

五輪塔がありがたいお墓であることは皆さんもわかってきたと思いますが、そんな五輪塔を建ててみたいと思いませんか?

今は石材加工の技術が発達しています。大きな大口径切削機で硬い花崗岩を切り、自動研磨機でピカピカに磨いてしまう時代です。

五輪塔は今でも加工をするのは大変ですが、ノミとコヤスケと石工の腕一つで作り上げていたころと比較するとずっと加工しやすくなりました。

一般的な角柱の和形墓石と比較して値段は少々高くなりますが、昔の人々が憧れた五輪塔がずっと身近になっています。

五輪塔は特別な供養塔であり仏塔

五輪塔は、一般的な墓石とは少し性質が異なります。

一般的な墓石は親や祖父母、曽祖父曽祖母といった祖先の遺骨を納めるために建てられるのに対し、五輪塔は、もっと広く先祖供養ができ、必ずしもお骨を必要としない石塔になります。

観念的な部分ではありますが、そこが五輪塔が供養塔と言われる理由です。また五輪塔にはもう一つの側面があります。

五輪塔の五大思想

五輪塔は万物をつくる五つの要素。地・水・火・風・空の五大種を表しています。

五大思想

  • 地 – 大地・地球を意味し、固い物、動きや変化に対して抵抗する性質。
  • 水 – 流体、無定形の物、流動的な性質、変化に対して適応する性質。
  • 火 – 力強さ、情熱、何かをするための動機づけ、欲求などを表す。
  • 風 – 成長、拡大、自由を表す。
  • 空 – サンスクリット語: आकाशĀkāśa(アーカーシャ)の訳。虚空とも訳される。仏教の思想のサンスクリット語: शून्यśūnya(シューニャ 訳語は空)とは異なる。

参照元:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%A4%A7d

地・水・火・風・空 どれ一つとってもこの世に無くてはならない要素です。そんな要素を含んだ五輪塔。とってもありがたいお石塔なんですね。

このように五輪塔は2つの側面をもつ石塔で、ご先祖様を祀る供養塔であると同時に万物の要素である五大思想を取り込んだ仏塔でもあるのです。

最強のパワースポットである五輪塔をお墓に

五輪塔は供養塔なので、先祖代々のお墓の隣に建てたり、単独でお墓を兼ねて建てることもできます。私が住んでいる田舎では和形墓石の隣に五輪塔を建てることが多いですが、都市部になると墓地区画が広くないので、五輪塔だけを建てられるお墓も多いです。

いずれにしても言えることは、五輪塔は大きな力を秘めた家族にとってのパワースポットになるということです。

供養塔としても仏塔としても優れた五輪塔

昔の人たちは、この五輪塔のパワーを求めて木で代用をしてきたほどです。そんな五輪塔を家族の中心であるお墓にドンと据えてみるのはいかがでしょうか?

石でできた五輪塔は、いつでもどこでもそこにドンと座っています。いつでも好きな時にお祈りできます。これって計り知れない価値のあることなんです。

日本人は昔からご先祖様を大切にしてきた

盆踊り

誰にでもご先祖様はいます。数えようと思っても数え切れないくらいの数のご先祖様がいて、今の私たちがいます。そのような遠いご先祖様、名前も知らないようなご先祖様たちは、「祖霊」と呼ばれる神様になります。普段は山奥にいらっしゃいます。

そんな先祖の神様をもてなすために、日本には沢山の風習があります。お盆やお彼岸、盆踊りもそうで、我が家、我が町に帰ってきた祖霊とともに踊り、慰め、送るための行事で、ご先祖様への感謝や生きる喜びも表現しています。送り火や鐘楼流しも情緒ある祖霊を祀るための儀式です。

精霊流し

ご先祖様は、仏壇や神棚、神社でお祈りをする際にも来てくださいます。

ご先祖様に纏わる儀式って、どこか懐かしくて日本人のこころにぐっと迫るものがあります。

仏壇

統計的に見る日本人の先祖観

ご先祖様について質問してみると、たまに「自分はご先祖様を信じていないよ!」とおっしゃる方がいらっしゃいます。ただ一人一人の意見にはバラつきがありますので、そんな日本人の先祖観を統計的に見ていきましょう。

下のグラフは文科省が調べた「日本人の国民性調査」から引用したものです。「宗教を信じるか」という問いに約30%程度の方が信じると答えています。

これは、昭和33年からの調査ですが、そんなに宗教を信じる人の割合が変わっていません。

宗教を信じるか?

そして、「宗教心」は大切かという質問に対しては、66%の人が大切だと答えています。平成25年で比較すると約4割の差。

年齢を経るにつれて大切だと思う割合が増えていくことが読み取れます。

先祖を尊ぶか?

そして、「先祖を尊ぶか」という質問に対しての答えは、先の宗教を大切だと思う人の割合とほぼ同じ65%

この統計結果から何が読み取れるかというと、ご先祖様を大切に思う日本人はまだまだ多く、そして宗教と認識していないということです。

宗教心は大切か?

厳密に言うと、先祖供養は中国の儒教の影響を受けていますが、もともとは土着の民俗信仰であり、神道の分野になります。だけど日本人の多くが宗教と感じずに自然に受け入れています。

日本人の多くにとって、ご先祖様がいらっしゃったのは確かでありリアルなのです。

人は2度死ぬ

人は2度死ぬという言葉があります。 

一度目は、肉体的な死

そして、二度目は忘却による死

すべての人が、その人の存在を忘れてしまった時に、本当に人は死ぬということです。

これはディズニー&ピクサーの映画「リメンバー・ミー」でも象徴的なテーマとして描かれていて、黄泉の国の亡霊が生きている人の誰からも忘れ去られ消えていくシーンがあります。

ほんとうにどうしようもないくらい寂しくて悲しいシーンです。

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だけど、日本にはお盆やお彼岸、仏壇、神棚、神社など、そんなご先祖様をちゃんと忘れずに祀ることができるシステムがあるんです。ありがたいことに名前も顔も知らないご先祖様でも神様として感謝をしてお祈りすることができます。

ある意味合理的で、優しいシステム。

そして供養塔である五輪塔は、ご先祖様を祀る意味で特別なお墓であり、合理的で優しい石塔でもあるのです。

ご先祖様を大切にすると徳がある?

五輪塔のパワーの価値を感じてもらう上で、ご先祖様が私たちにもたらしてくれるご利益についてのお話をしたいと思います。

五輪塔は、先祖供養に相応しい供養塔だということは何度か説明してきましたが、ご先祖様を大切にすると子孫に徳がいくという話があります。

なんともスピリチュアルな話に聞こえるかもしれませんが、4つの意味で徳がいくことを説明いたします。

  1. メメント・モリ 死を想う
  2. 心のどこかでスピリチュアルを求めている
  3. 「つながり」と「感謝」
  4. 時代を生き抜く力に代わる

①メメント・モリ 死を想う

メメントモリ(羅: memento mori)は、ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」、「死を忘るなかれ」という意味の警句。

参照元:Wikipedia

ラテン語でメメント・モリという言葉があります。人の致死率は100%です。これはどんなお金持ちでも聖人君主でも変わりません。仏教でも死は深いテーマとなっていますが、そんな死を忘れるなという意味の言葉です。

現代日本人は、死を感じる機会が無くなり希薄になってきています。そんな中で、お墓は亡くなった方々と語らい、死と向き合う場所になります。

死と向かい合うということは、自分の今の生がくっきりと浮かび上がってくるということです。日々の生活を大切に家族や知人との時間を大切にしていくことにつながります。

②人は心のどこかでスピリチュアルを求めている

人の5%はスピリチュアルで構成されているそうです。そう言われてみると、確かに日本中のあちこちに神社仏閣があるし、街に出れば占いやパワーストーンショップがあります。

日本人の多くが、潜在意識の中でスピリチュアルを求めているということです。これは先ほどの文科省のデータからも伺い知れることで、平成25年で、宗教を信じる人の割合が28%なのに、宗教が大切だと思う人の割合が66%という結果からもうかがい知れます。約4割ものギャップがあります。

科学も突き詰めていくとよくわからない分野に突入してしまうと聞きます。数学でも理科でも哲学でもそうだし、物理の量子力学では人の意思が物質に作用するなんて報告もあって「魂」の存在を証明できるなんて話もあります。

いずれにしてもまだまだ人間にとって計り知れないものがあるということです。特に日本人は厳しい自然災害の中で生きてきました。どうにもならない現実に直面することも多く、そんな時に心のよりどころとしてのご先祖様やお墓が大きな意味を持ってきたのです。

宗教やスピリチュアルを信じるのはこころの弱さ?

中には宗教やスピリチュアルなことを信じるのはこころが弱いからだ!とおっしゃる方もいらっしゃいますが、ある意味視野を狭めている部分もあります。

例えば日本人の多くは12月24日の夜にクリスマスを祝い、大みそかにはお寺で除夜の鐘を突き、元旦には神社に初詣に行きます。これをサラッとこなしているわけですが、ある意味達人の域に達していると言えます。

日常に宗教やスピリチュアルが溶け込みすぎていて気付いてさえいない。人の5%はスピリチュアルで構成されているのならば、それを自分や大切な家族が上手に生きるパワーに変えていけばいいのです。

③「つながり」と「感謝」

「ありがとう」という言葉はとても素敵ですが、自分が言っても人から言われても良い気持ちになるものです。

最近の心理学の研究では、幸せになるメカニズムが研究されてきて「つながり」と「感謝」が大きな要因であることがわかってきています。

私たちは、社会の中でしか生活することができません。つまり他人との“つながり”の中で日々の生活を送っているわけですが、幸せだと感じている人の多くは他人に対して“つながり”を感じる機会が多く、多くの“感謝”をしているという統計結果があります。

お墓は亡くなったご先祖様と今の家族をつないでくれる場所です。また自分が今生きているきっかけとなっているご先祖様に感謝をする場所でもあります。

人は幸せになる義務がある

アランという哲学者は、「人は幸せになる義務がある」という言葉を残しています。それはネガティブな人が1人いればその人から負のオーラが周囲に伝わっていくように、幸せな人がいるとそこから幸せが伝播していきます。1人の幸せが他の人の幸せにもつながる、だから1人1人が幸せになる義務があるのだということです。

そう考えるとお墓は、残された家族に幸せを届けてくれる【幸せの象徴】だと言うことになります。

私たちは「生かされている」という事実

ご先祖様の存在を感じることで私たちが気付くことは、私たちは生きているのではなくて生かされているという事実です。

仏教で自利利他という言葉がありますが、これは何も他人に施しをする聖人君主になりなさいというわけではなく、その方が幸せな気持ちで日々を生きていくことができるからです。生きるための知恵です。

文句を言いあう関係よりもお互いに助け合い感謝を言い合う関係の方が、ずっと生産的なのは誰でも容易に想像がつくと思います。

お墓参りをすることで、私たちは「生かされている」という謙虚さを学ぶことができます。私たちは一人で生きているわけではない。一人で生きてきたわけではない。ご先祖様がいてくださったおかげだし、そんなご先祖様との「つながり」と「感謝」の中で生きている。

苦しい時というのは、どうしても視野が狭くなりがちです。自利利他の精神にも通じますが、そんな時こそ周囲に目を向けるのです。お墓参りはこころにゆとりがないとできません

お墓参りは定期的に行うものですが、そんな感覚を定期的にチェックしてこころのバランスを取るためのものでもあります。もちろん人生の節目だったり悩みがあったり、そんな時にお墓参りをするのも良いです。

もうどんどんお墓参りに行っちゃいましょう。

④時代を生き抜く力に変わる

現代日本には、残念ながらとても不名誉で悲しい現実があります。それは若者の自殺率が世界一位だと言うことです。日本はどちらかと言うと恵まれた国です。中国に抜かれたとはいえ世界第三位の経済大国ですし、インフラも日本ほど整備されている国は稀です。

私はセミナーで講師をする際によく「日本って恵まれていると思いますか?」と聴くのですが、ほぼ100%近く恵まれていると答えられます。やっぱり日本人の目から客観的に見ても日本は恵まれているのです。だけど精神的に病む人が多いですし、若者の自殺率は世界一位なんです。

こころの時代。そう呼ばれて久しいですが、そんな中で、こころを育てる取り組みが大切だと感じています。特に今後の日本は予測できない方向に向かっていきます。そんな時代だからこそ生きる力を養う必要があるのです。

お墓は無言で、いろいろなことを教えてくれます。ぜひお子様を連れてお墓参りに行って欲しい、ご先祖様について語り合って欲しい。お墓から学べるところは大きいのです。

たたきの五輪塔の持つ無言の魅力

さてそんな五輪塔ですが、現代でも数多くの五輪塔が立てられています。11世紀に日本で作られ始めた五輪塔が今でも現役で活躍しています。現代日本においてこれだけ古いものが今も変わらず使用されている例は珍しいでしょう。それだけ五輪塔が人々のこころを惹きつけてやまないという証にもなります。

五輪塔と言えば、鏡面に磨いた加工もありますが、何と言っても表面がたたいてある加工が風情があって素敵です。そんなたたきの五輪塔の魅力について紹介していきます。

たたきの五輪塔は想いが染み込む

神社でお参りする際に眼鏡を外してお祈りするという話を聴いたことがありますでしょうか?これは、光り輝くものが想いを反射してしまうからで、参拝の際には眼鏡を外してお祈りするのが正式だそうです。同じように鏡面に磨いたお墓だと想いを反射してしまうという考え方があります。

逆にたたいた石肌は、想いが染み込むと言います。たたきの石肌は人間の肌に近く、ぬくもりを感じる。これは手で触れると一番違いを感じます。故人への想いが溢れて思わず五輪塔にそっと手を添えた時に、たたきの五輪塔は温かく迎えてくれます。

年月を経て味わいを増す

茶の湯の千利休は、欠けた茶器を美しいと言ったそうです。茶器は古くなるほどに味わいを増し、欠けたとしても価値を失いません。同じように石でできた燈籠もコケむして初めて価値が出ます。

一般的な鏡面状のお墓は、建てた時がピークです。だけどたたきの五輪塔は、建ててからどんどん良くなっていきます。私たちと共に年月を過ごし、時を経て味わいを増していきます。

五輪塔の機能的なメリット

五輪塔は、現代だからこそおススメしやすいお石塔だったりします。そんな五輪塔のメリットを紹介していきます。

家墓よりも広い概念になる

一般的なお墓は『家墓』としての意味合いが強いですが、五輪塔は供養塔なので概念が広くなります。

いのちの積み木

例えば奥様の方の家系が絶えてしまう際に、1つにお墓をまとめるなんて場合に五輪塔だとスッキリ納まります。この場合、旦那さんの家で奥様のご先祖様を引き受けていくということになりますが、色んな意味で良いことがあります。

1つは、旦那さまからの奥様に対する愛情を示すことになること。2つめはそんな両親の姿を見てお子様がすくすくと育つこと。

いのちの積み木で説明すると、父方のご先祖様も母方のご先祖様も等しく自分の命に平等なんです。つまり皆さんとてもありがたい存在だということ。

ご先祖様の誰が欠けても今の自分や大切な家族が存在していないのです。

こんなご先祖様たちが納まるお墓にお参りをしたら、それこそお子さんに徳がいくでしょう。

生前墓として最適

生前墓は寿陵といって縁起が良くて、長寿や子孫繁栄を招くと言われています。だけどこれだけだとなんとなく説得力に欠けますよね。

本家だろうが分家だろうがご先祖様が大切なのは一緒です。今私たちが生きているのは先祖があってのことなので、そうしたご先祖様への感謝の気持ちを表すために分家でも寿陵としての五輪塔を建てるのです。

五輪塔は、供養塔なので、先祖の供養を手厚く行い功徳を積むことができます。つまり生前から先祖供養としてお墓参りをすることができて、結果的に徳を積めるとても縁起の良いお墓ということになります。

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まとめ

私の石屋人生の五輪塔に対する集大成となる記事を書いてみました。

ご先祖様は、私たち日本人のDNAに刻まれています。歴史や思い出の中にはご先祖様がいらっしゃいますし、先人達の作ってくださった道の上に私たちは立っています。

夏祭りや盆踊り、送り火に精霊流し、日本には情緒あふれる儀式が数多くありますが、これらはご先祖様に感謝をして祀るためのものです。どこかノスタルジーであり、日本人の多くの方のこころにぐっと迫るものがあると思います。

私たちは、けして、1人で生まれて1人で死んでいくわけではなく、多くの方々の助け、ご先祖様の恩、また自然があって生きているのです。五輪塔は宇宙の原理となる五大思想まで含んでいる広く深くありがたいお石塔です。

そんな五輪塔は、昔の庶民にとっては高嶺の花で、なかなか購入できる代物ではなかったので、木で代用して五輪塔の変わりに立てていました。それぐらい五輪塔はありがたいものであり、皆さんがあやかりたかったということです。

それは、今の時代でも本質的には変わりません。ご先祖様はありがたいものであり、感謝のこころを表すことで私たちにも徳があります。

また五輪塔は、『家墓』という概念よりも広く捉えられるので、応用の効く石塔になります。2つの家のお墓を一緒にしたり、生前墓である寿陵においてもおススメしやすいという側面があります。

五輪塔は、最高のパワースポットになるありがたい供養塔であり仏塔なんです。

1級お墓ディレクターの「なかの」はこんな人ですよ。
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こんな会社に勤めていますよ。
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この記事を書いた人

中野良一のアバター 中野良一 羽黒石材工業㈱営業部長

1級お墓ディレクター・1級土木施工管理技士
見に見えない存在であるご先祖を「見える化」した【いのちの積み木】→http://senzo.inotinotsumiki.com 雪のように白くてキレイな【淡雪五輪塔】のプロデュース。

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