良い石材店の条件って何でしょうか?
様々な要因があるとは思いますが、一番石屋のことが良くわかるのが石屋です。
ということで石屋である私が、ついついお墓を注文したくなる『良い石材店』について3つのポイントにまとめてみました。
お墓や石についての情報発信を始めてかれこれ10年以上。
その間に、様々な石材店の方々と交流を持ち、全国各地で公演活動もさせていただけるようになりました。
そんな中で、「この石屋はいいな~」という、石屋目線で憧れるような石材店にもお会いするようになりました。
そして、そんな石材店は決まって地域の繁盛店だったりします。売れる石材店には理由があるのです。
今回は、消費者にもわかりやすいよう、『良い石材店』の条件を整理してお伝えいたします。お墓づくりを相談する石材店を検討する際に、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
同業の石屋が惚れる!『良い石材店』3つのポイント
まずは、私が思う『良い石材店』のポイントを3つ上げさせていただきます。
- アフターサービスがしつかりしている石材店
- 地元に密着し、地域活動で貢献している石材店
- 勉強熱心でマメに情報発信をする石材店
この視点は、基本的に長続きする経営をしている石材店かどうかで選んでいます。
時代に左右されず、地域に愛され、責任のある仕事をしている石材店。
一時期は派手でもやがて尻つぼみになり、辞めていく石屋は多いです。
私もこの業界に入って、様々な石材店を見ていますが、結局はここに尽きると思うようになりました。
流行り廃りがなく、時代を超えて安心できる石材店とは?
個人的にwebに主軸を置きすぎている墓石販売会社は信用していません。何故ならば継続的な安定性に欠けるから。一時的にしか通用しないビジネスモデルだったりします。
また、ポータルサイト経由で石材店を選ぶのも『紹介手数料』が10~15%ぐらいマージンとして持っていかれてしまうのでお勧めしません。
さらに、とにかく安さを売りにして価格勝負を仕掛ける石材店も厳しいです。体力的に厳しくなる一方ですから。
これからの時代は、口コミこそが有効になっていきます。身近でお墓について悩んでいる人がいた時に「あの石材店は親切に対応してくれるよ!」といかに繋いでもらえるのか。
それには地道な種まきが必要になってきます。
直接、石材店の顔を見て検討することをお勧めします。この場合には数社の相見積もりをした方がよろしいかと思います。比較検討しないとその石材店の良し悪しもわかりませんから。
それでは、それぞれのポイントについて説明をしていきます。
[ad#co-2]①アフターサービスがしっかりしている石材店
1つ目は、アフターサービスがしっかりしている石材店です。たまにいらっしゃるのですが、お墓はリピーター商品ではないからアフターサービスは意味がないとおっしゃる石材店がいらっしゃいます。
まさに釣った魚には餌をあげない発想
これは、次から次へとお客さんがやってくる時代だったらそれでも良かったかもしれません。だけど今の時代は、これからの時代は違います。既にお墓が売れない時代に突入しているからです。
こんな時代に根強いのは、しっかりと地元に根を張って、堅実な経営をしている石材店です。そこにアフターサービスは欠かせません。
お墓の建墓数が落ちる中で、お墓のクリーニングや戒名字彫り、納骨などの仕事をしっかりと受注する仕組みが大切になってきます。
お墓以外にも石を使った外構工事、もしくは石に関連しなくても幅広く仕事を取る姿勢が重要になります。
ニュースレターやイベント開催で、顧客とマメに触れ合う機会を持つようにする。定期継続的な接触を続けることはとても有効です。
その地道な活動が、お客さんとの絆づくりにつながり、中には応援してくれる方まで現れます。
私が凄いなぁと思う石材店のアフターサービスで故人の命日に「花を届けるサービス」をされている石材店がいらっしゃいます。
私と同じ茨城県の那珂市にある櫻井石材店の櫻井社長が実践されているのですが、実際にお花を持っていくと涙を流される方もいらっしゃるそうです。
お墓参りの意味もさらに深まりますし、石屋として最高のサービスだと感じています。お客様としては心を動かされますよね。
②地元に密着し、地域活動で貢献している石材店
石材店はローカル色の強い商売です。地域性が色濃く反映され、全国規模でチェーン展開がしにくい土壌があります。
そんな中で、地域社会に深く溶け込み貢献をし、コミュニティを形成していくことが有効になります。
例えば、学校のPTAに積極的に参加して、会長や役員になったり、消防団に参加して市民の命と安心を守る活動に従事したり、商工会・倫理法人会・ライオンズクラブなど、所属することで地域に貢献できる団体は様々あります。
そこで真面目に活動をしていれば人脈が広がりますし、何か石にまつわる悩みがあった時に相談に来てもらいやすくなります。
コロナ禍の中で如実に表れた部分ですが、一見さんの客は不確定要素が高くなります。例えば観光地で飲食業を営まれている方は、客が激減して大きな損失を得ました。
それと比較するとお客さんとの距離が近く、コミュニケーションを大切にしていた飲食店は、お客さんがテイクアウトで買っていってくれたりと応援をしてもらえるので、そこまでのダメージにはなりません。
つまり今までお客さんとコミュニケーションを図り地道に撒いてきた種まきが、どれだけ重要だったのかという話になります。
③勉強熱心でマメに情報発信をする石材店
最後は、勉強熱心な石材店です。単に知識や経験があっただけでは宝の持ち腐れなので、さらにそれを情報発信をして地域の皆さんに知ってもらうように情報発信をすることも重要になります。
石材店が勉強をするのに一番有効なのは、他の地域の優良石材店の実践を知ることです。そして自分なりに取り入れて実践していくことです。
石材店の勉強方法を思いつくままに列挙していきますと
- 石材産業協会や全優石などの全国規模の団体で定期的な情報交換をする。
- お墓ディレクター検定を受講する。
- お墓や石に関する勉強会に参加しまくる。
- 新しい技術を習得する。
- SNSで石材店と情報交換をする。
などですが、現在はオンラインで情報を得られる機会が各段に増え、スキルアップしやすい土壌が整っています。
そして、せっかく日々努力をしていたとしてもその成果を知ってもらわないことには意味がありません。
知られていないことは、存在していないのと同じです。
私のようにブログやYouTubeを積極活用するのもいいでしょうし、SNSで地元の方と交流を深めるのもこれからの時代は必須だと感じています。
そしてニュースレターやイベントなどのリアルで知ってもらう努力が長期的な視野で見ると本当に価値を持ってきます。
合格サイコロでお客さんが絶えないお店になった宝木石材
ここで実例として福井県の宝木石材さんを例に上げさせていただきます。宝木社長は、感動するレベルで勉強熱心な方で、情報発信にも積極的です。
宝木石材は、行列の絶えない石材店で合格サイコロで有名です。合格サイコロとは5と9の目しかない福井県産笏谷石で制作されています。
加工はすべて自社にて行い、技術力の維持にも努めていらっしゃいます。
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この合格サイコロが大好評で、毎年受験シーズンになると地元の受験生に100個限定で無料配布します。
どのような感じなのかは、宝木さんのブログをご覧くださいませ。
1個5000円の合格サイコロを無料配布。一個一個、手間暇掛けて作った割には無駄じゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、大きな間違いです。
例えば、新聞折込チラシで広告を出したとしたら20~30万円が直ぐに飛んでしまいます。同じぐらいのコストで合格サイコロを配った方が費用対効果が高いという話です。
実際にこの合格サイコロをもらって受験に合格した生徒たちから、感謝のメッセージが届くそうです。中にはありがたいということで仏壇にずっと置いておく人も。
新聞折込チラシは直ぐに忘れてしまいますが、この合格サイコロの効果たるや凄いものがありますよね。実際に配り始めて4年目ですが、仕事につながることが増えてきたそうです。
この合格サイコロを見ると一見派手なようにみえますが、これは大きな間違いで、宝木社長の地道な勉強の積み重ね、試行錯誤の上に出来上がったものです。
まさに氷山の一角であって、海面にポコッと出た一部を見ている感じです。その下には大きな大きな氷塊があります。
石材加工技術、仏教の学び、墓相学、マーケティング、いのちの積み木、そしてなんといっも宝木社長の人柄が素晴らしい。
常に顧客目線で学びを追求し、還元しようとされる姿には頭が下がります。
[ad#co-2]同業の石屋も惚れる!『良い石材店』3つのポイント
石屋が惚れる石材店についてお話をしてきました。石屋が惚れるということは、地域で売れる石材店であるということです。
根底にあるのは顧客目線。お客様の目線で見ることで、問題が見つかり、改善することができ、より良いサービスにつながっていきます。
これを愚直にやっている石材店は、見ていて尊敬できますし、見る者の心を打ちます。もちろん間違いないお墓を建ててくだいますし、その後のフォローも安心して任せることができます。
このブログの内容は、YouTubeでもお話をさせていただいております。
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